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続落~カタルシスは「好材料出尽くし」?

今日の東京株式市場は続落しました。


日経平均 8,742.96(-99.72)円
TOPIX 835.25(-8.17)
225先物(09/06) 8,740(-110)円


USD/JPY(15:30) 98.28円(みずほCBリファレンス)



・今日は停滞やむなしといったところだったのでしょうか。


・NY市場。朝方発表された経済指標は、3月の小売売上が前月比-1.1%(Est. +0.3%)、また3月のPPIが全品目で前月比-1.2%(Est. 0.0%)となったことで消費者の買い控え姿勢が鮮明になったことから消費関連の銘柄中心に下落していきました。また、ゴールドマン・サックスの50億ドルの増資が重しとなり、シティ除く金融株が下落、フィラデルフィアKBW銀行株指数は8.1%の下げとなりました。DJIAは137.67ドル安の7,290.18ドル、NASDAQは27.59安の1,625.72となりました。引け後にインテルのQ1決算の発表があり、純利益が6億4700万ドル、EPSベースでは0.11ドル(Est.0.03ドル)となったものの、粗利益率が45.6%と改善せず時間外で売られる展開となりました。債券市場は堅調。3月の小売売上が予想外のマイナスだったことやPPIの落ち込みといった経済指標やFRBの国債買い入れが引き続き材料視され、10年債利回りは2.79%(前日は2.86%)。外為市場も小売売上の結果でリスク回避姿勢が強まる形、ドル円は99円を割れる展開となりました。


・東京株式市場・前場。寄り付き前の外資系証券の売買注文動向は、11社ベースで売り3500万株、買い2850万株、差し引き650万株の売り越し、金額9社ベースでも売り越しとの観測となりました。朝方はハイテクなど輸出関連中心に売り優勢の展開で始まり、先物は8,770円で寄り付きました。その後は買い戻しや押し目買いなども入りましたが、外為市場でドル円が98円台中盤あたりまで下落したことを嫌気する売りも入り、もみ合いに推移していきました。先物では前場の高値が8,810円、安値8,730円と上下80円程度の値動きとなっていき、安値圏での膠着相場となっていきました。


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・後場。後場寄りは前引けよりもやや安いところでスタートした後は前場の流れを引き継ぐ形でもみ合いに推移していきましたが、ドル円が98.30円レベルまで推移、13時5分に広範にバスケット売りが出され、先物にも売りが出されていきました。そして13時20分前に一部報道で、伊フィアットのCEOがクライスラーの提携について労務費削減がなければ見送りもあると言及したことからドル円で98.14円まで売られる場面もあり、株式も8,680円までありました。その後は外為市場もやや落ち着きを払ったことから買い戻しが入り、14時台は8,750円近辺でもみ合う展開となりました。小売のファーストリテイリングが次第高の展開で指数を支える動きなども手伝って、やや戻り基調に推移し、8,780円までありましたが、今晩のNY市場を見極める動きも強く、動意には乏しい展開に終始しました。債券市場は堅調。米国経済の先行き懸念による株安が追い風となり短期筋中心に買い戻しが入り、JGBFは38銭高の136.84円。外為市場は先ほどから書いているように米国経済への懸念やフィアット会長発言など材料視してクロス円、ドル円ともに軟調推移となり、98.14円までありました。



・今日の株式市場だけ見ていれば底堅いのかな?という印象も受けました。リバランスの動きも活発で内需系を買いつつ外需を外していく動きもありました。ドル円が急落して嫌気売りも出されたのですが、それをカバーしていくところを見るとまだまだショートカバーへのニーズもあるのかな?という印象もありました。



・ここまでの動きからすれば、この調整局面はある意味当然のところなのかもしれませんね。要は好材料出尽くしというところに経済指標で冷や水を浴びせられた感じでした。GSの決算についてもサプライズ的なものがあったのですが付帯的な材料として50億ドルの増資を行うといったところでの突っ込み、あるいは今朝方のインテルにしたって半導体市況が回復していることはマーケットプレーヤーなら誰でもわかっていたわけで、いい数字が出ることは予想されていたこと。マーケットはそれを先食いしてきたわけで、それに付帯的に粗利益率が改善されていないじゃないか、と突っ込みを入れられれば(まだ時間外ですが)当然利食い売りも出されることになるのでしょう。


インテル(INTC)の日足チャート


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いわば買い疲れが見えていた中での好材料出尽くし、という局面で小売売上やらPPIやらが予想以上に悪く、妙な楽観ムードというものもややかき消されつつある、だから調整局面入りなのかなぁ、というのが今のマーケット心理なのでしょうね。ひょっとしたらこれまでの楽観相場の局面変化のカタルシスがゴールドマンの増資と小売売上だったということになるのかもしれません (このあたりは今後も行われる金融決算でそれ以上のサプライズも孕むわけですから、まだ分かりませんけれども)。



・楽観相場の痕跡というのは裁定買い残に出てきており、先々週に比べればピッチは落ちましたが積み上がりのピッチは速いようです。


裁定取引に係る現物ポジション(4月10日現在:東証)


裁定買い残 710,171(+80,217)百万円


まぁ、2007年の6兆円やらに積み上がった時からすれば絶対額では相当少ないレベルなのですが、2月20日の2538億円からすれば、わずか1ヵ月半で2.79倍も増加してしまっているわけです。2004年に1兆8000億だったものが2007年に天井を打つまでの3年間に3.19倍の増加だったわけで、この上昇相場での積み上がりのピッチの速さは逆に警戒感を抱かせるわけです。そしてSQ日からは確実に減らしてきています。先週の金曜日の分では減少が確認されました。裁定残という仮需の積み上がりによって形成された相場はその反動も当然あるのでしょうね。こういったときに新たな仮需である信用買い残が大きく積み上がっていなければよいなぁ、なんて考えているわけです。


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by kabu-gion | 2009-04-15 17:02 | マーケット雑感


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