膠着相場~まちまちの展開


今日の東京株式市場はまちまちとなりました。


日経平均 8,727.30(+15.97)円
TOPIX 829.96(-0.76)
225先物(09/06) 8,750(-20)円


USD/JPY(15:30) 98.39円(みずほCBリファレンス)



・つかみどころのない相場でした。


・NY市場。寄り付き前に発表された決算ではキャタピラーがEPSベースで-0.19ドルの赤字(Est. +0.02ドルの黒字)やバンク・オブ・NY・メロンが0.53ドルの黒字(Est.0.63ドルの黒字)とさえない内容だったことを受け、売り先行で始まりました。ただ、IMFの世界の金融機関が抱える不良資産の額が4.1兆ドル(そのうち米国で組成されたものは2兆7000億ドル)に拡大したということを発表したことについては事前にFTで出されていたので織り込み済みとなりました。ガイトナー財務長官が米東部時間11時ころにTARP監視委員会で証言し、「現在銀行の大部分は規制当局が十分だと考える以上の資本を保有している」、ストレステストの結果の結果、増資が必要だと判断された金融機関には「多くの選択肢がある」との発言から金融株が買い戻されました。シティが10.20%高、JPモルガンが9.53%高となりました。一方でヘルスケアのメルクは安く上値を重くしました。DJIAは123.83ドル高の7,969.56ドル、NASDAQは35.64高の1,643.85となりました。債券市場は軟調、ガイトナー財務長官発言やFRBによる米債買い取りが予想以上に少なかったことも嫌気。10年債利回りは2.90%(前日は2.85%)。外為市場は4月のZEW独景況感指数が13.0(前月は-3.5)と改善したことを受けユーロに買いが集まりました。



・東京株式市場・前場。寄り付き前の外資系証券の売買注文動向は、売り1980万株、買い1400万株、差し引き510万株の売り越し、金額9社ベースでも売り越しとの観測となりました。8時50分に発表された3月の貿易収支は110億円の黒字となり、ややドル円が軟調に推移していきました。寄り付きは、買い先行で始まり、先物は8,780円でのスタートとなりました。その後先物で8,820円まであって現物も8,800円台を回復する場面もありましたが、上値では戻り待ちの売り物も出され、その後は徐々に上値が重くなる展開、金融や資源関連などといった銘柄がややさえない展開となっていました。その後はレンジ内の相場がかなり長く続きましたが、10時30分過ぎにドル円が日中安値圏に向かうと上値がさらに重くなり、売り物に押される形で10時52分にはTOPIXが、10時57分には日経平均もマイナスに転じ、安値圏での前引けとなりました。


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・後場。後場寄りは前引けとあまり変わらない水準でスタートしたものの、先物に売りが出され、一時先物で7,680円まであったものの、下値での買い指値も厚く、その後は戻し基調となっていきました。ドル円も落ち着いた動きとなり、レンジ相場に移行した後はプラス圏での推移となり、強含みの展開に移行していきました。上値での売り物も厚く、なかなかすんなりとは戻しきれなかったものの、先物で8,780円を付ける場面もありました。結局日経平均は小反発、TOPIXは小幅続落で引けました。債券市場は朝方はNY市場の流れを引き継いで売りから始まりましたが、株価が軟化していく場面で買いが入り、持ち直しの動きとなりました。JGBFは17銭高の137.21円となり、高値引けとなりました。外為市場は本邦貿易統計で予想外の貿易黒字だったことを受け需給懸念からドル円が売られる展開、リスク許容度の低下も相まって98円台の前半での取引となりました。ロンドン時間では再度売られる展開となっています。



・今日のところは、NYが反発しても上値が重くなってしまっていたことを受けての動き、GLOBEXも終始軟調で朝方からそれを気にするような値動きとなっていきました。買っていた向きからすれば上値は重く感じられ、売っていた向きからすれば下値は堅く感じられ、その強弱が入り混じる展開だったのでしょう。それゆえ方向感に見出しにくい相場だったという感じですね。



・それにしてもガイトナー長官の発言を受けて東京市場も高くなれなかったのはやはり米銀に対する疑心暗鬼な部分がそうさせているのかもしれませんね。昨日のThe Turner Radio Networkの噂が市場を支配しており、ガイトナーさんは火消しに回ったものの、これで沈静化できなかったのも無理はないですね。一応The Turner Radio Networkが何を出してきたのかといえば、


①ストレステストを受けている19行のうち16行は債務超過である
②16行のうちさらなる状況の悪化に耐えうる金融機関はない
③16行のうち2行の破綻でFDICの残りの資金を使い果たす
④19行のうち上位5行は資本が足らずビジネス継続に深刻な疑問
⑤特にJPモルガン、GS、HSBC、BOA、シティは大きなリスクを取っている


こういった噂を流したのでした。個人的には問題行はいくつかあるのかもしれませんが、ゴールドマンやJPモルガンのように公的資金を返す意向があるわけですから冷静に考えてみれば上記の噂はそれ程気にしなくても良いものなのだとは思います。しかし、昨日の下落と今日の反発力の鈍さをみると何が出るのかわからないストレステストに対して株式市場も自信がもてていない現れだったのかな?という感じがします。決算が一巡して目先好材料が消えたところにこういった投資家心理を揺さぶるネタが出てきてそれを当局が払拭しよう躍起になってもいまいち市場ではガイトナー長官の発言に信頼感が置けないのでしょう。それが今の市場心理なのかもしれません。



・裁定買い残については、37,622百万円増加して747,793百万円となりました。増加ピッチが少し緩んだ感がありますね。絶対額や時価総額対比ではそれほど大きくないものの2538億円から5000億円程度膨らませてきた格好ですので、裁定解消売りの圧力は結構あるのかな?という印象です。昨日や今日のように主にTOPIXで現先のスプレッドが逆鞘になるシーンでは買いが入っても裁定解消売りが出ますのでそれが上値の重さを印象付けさせるものになっているのかな?という気がします。


TOPIX現先のスプレッド


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相場が強気で現先のスプレッドが順であれば問題ないのでしょうが、今日のようにちょっと逆鞘になると圧迫感を感じさせるものではあります。

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by kabu-gion | 2009-04-22 17:29 | マーケット雑感


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