後場一段高~強弱材料をこなしながら

今日の東京株式市場は上伸しました。


日経平均 8,847.01(+119.71)円
TOPIX 839.50(+9.54)
225先物(09/06) 8,830(+80)円


USD/JPU(15:30) 98.03円(みずほCBリファレンス)




・昨日と同じように捉えどころのない展開でしたが、後場後半から引き締まりました。



・NY市場。朝方発表されたモルガン・スタンレーのQ1決算において純損失が51億7800万ドル、ESPベースでは0.57ドルの赤字と市場予想(0.09ドルの赤字)を下回る内容となり、またIMFの09年世界経済見通しを-1.3%に下方修正されたことから売り先行で始まりました。しかし、FHFA2月住宅価格指数は前月比+0.7%となり2カ月連続で上昇となったことを受け買われる場面もありました。しかし、GMが6月1日に返済期限を迎える10億ドルの債務について自発的交換ないしは破産裁判所を通じた債務再編を行う見通しのため返済の可能性は低いとしたことを嫌気して同社株が一時5%下落する展開となり、さらにはストレステストへの懸念から終盤に掛けて売り優勢の展開、DJIAは82.99ドル安の7,886.57ドルで引けました。一方でハイテク関連はアップルの好業績を先取りした形で2.27高の1,646.12となりました。債券市場は軟調、住宅価格の上昇からリセッションの最悪期は過ぎたとの見方から、10年債は一時2.97%まで上昇しました。ただ、株安で下げ渋り、10年債利回りは2.94%(前日は2.90%)。外為市場では英財務省が2000億ポンドの国債発行を決めたことやダーリング財務相が英国は第二次世界大戦以降最悪のリセッションであることを述べたことからポンドが売られる展開となりました。


・東京株式市場・前場。寄り付き前の外資系証券の売買注文動向は、11社ベースで売り1440万株、買い1430万株、差し引き10万株の売り越し、金額9社でも売り越しとの観測となりました。寄り付きは野村の投信設定に関する思惑で買い先行、CME225先物ドル建て清算値の8,795円に鞘寄せして8,800円でのスタートとなりました。しかし、先物に売りが出され、三井物産の減額修正や野村HDの最終赤字7000億円観測報道が嫌気される展開でその後9時25分にTOPIXがマイナスに転じていきました。外為市場でドル円が97円台で一段安となる動きも投資家心理を冷やし、その後9時52分には225先物で8,700円を割り込み、さらに10時8分には一時8,640円まで売られる場面までありました。一方でGSがトヨタをコンビクション・リスト・バイにしたことを受け同社株が堅調推移といった形となり、下値を売り叩く動きも限定的、前場は安値からやや戻しての引けとなりました。


a0120390_17121933.gif



・後場。後場寄りは前引けよりもやや安いところで始まり、その後8,650円まであったものの、前場の安値をキープしたことから買い戻しも入り、13時台には現物もプラスに転じ、8,750円近辺でのもみ合いとなりました。みずほフィナンシャルグループが前期最終5000億円の赤字見通しであると日経の観測記事が流れましたが、市場では織り込み済みとの見方から小幅安推移となっていたことでその材料が相場に与える影響は軽微なものとなりました。一方で自動車株が一段上値を試すようになると先物にも買いが入り、14時過ぎには8,800円台をブレークする動きとなりました。クレディ・スイスのQ1決算において純利益が予想を上回る20スイスフランとなったとのフローも追い風。上げ幅を拡大して14時48分には一時8,880円まで買い進まれる場面まであり、結局高値圏での引けとなりました。債券市場は朝方はしっかり、2年債入札も順調だったことを受けたものの、後場の株高で失速、JGBFは5銭高の137.26円。外為市場は小動き、株価にらみの展開となりました。ロンドン時間に入っても98円を挟んだ動きとなっています。



・今日のところは、野村・三井物産・みずほの業績に関するネガティブな材料に対して、米国でのアップルの好決算、トヨタのGS買い推奨、そしてクレディスイスの好決算が対立する感じだったのでしょうけど、好材料が勝ったという感じなのでしょう。GWについての需給要因、すなわち逆日歩が付いている銘柄に関してはカレンダー上、これをまたぐと6営業日の売り方のコストがかかるという状況ですから、好取組銘柄には買い戻し圧力がT+4の応答日である27日まで日々増してきていることもあるのでしょうね。
 


・そのGWには再三再四ストレステストの結果が出されます。アク抜けするという考え方もありますし、場合によってはショック安もある、なんていう感じで売り方も買い方も一旦ポジションを○にしたいということもあるのでしょう。そのストレステストについて気がかりな記事がWSJに載っていました(ロイター記事参照)。まとめると、2010年末に失業率が10.3%のシナリオで、各金融機関は2年間の損失として、


①第一抵当モーゲージ・ポートフォリオで最大8.5%
②ホームエクイティ関連で11%
③商業・産業ローンで8%
④商業用不動産ローンで12%
⑤クレジットカード・ポートフォリオで20%


このような損失を想定する必要があって損失額はTier1の半分規模に超える規模に拡大する可能性があるのだそうです。この間もバンカメ決算の時に指摘しましたが、米国のリセッションが深刻化すればモーゲージ関連以上にクレジット・カードの貸し倒れが大きくなるとのことで、このあたり金融機関にとって資産価格の下落よりもマクロの悪化こそが今後の悪材料として意識されるということです。そしてそれを払拭するためには、金融機関の時価会計を緩和している中、不透明な財務状況の中で明確な基準で追加資本増強を行うことが必要になっていくのかな?という感じです。あまり曖昧にしてしまうと市場では疑心暗鬼を深めることになることはいうまでもありません。


・投資主体別売買動向について


a0120390_17132265.gif



外国人に関しては現物9億円の売り越しとなるも225先物で493億円の買い越しですから、実質な買い方という感じで、それに個人の新規の信用買い+売りの返済買い+現物買いで1305億円の買い越しとなるものの、やはり信託銀行が売り越しという感じで、この構図は2週連続。生損保以外の金融法人も売り越しです。やはり3月月中平均(7,764.58円)から15%も上昇した9,000円台では当然株式を益出ししてアンダーウエイトの債券を買うリバランスの動きも出てきます。これが上値の圧迫要因ですね。投信もやれやれの解約に伴う売りが出されているという感じなのでしょう。そんな感じで上値を追うにしても底値圏で大きく買い支えた投資家が売ってきているのですから、これをこなすにはそれなりの買い主体が吸収していかないといけないというのは言うまでもないのところです。


-------------------------------------------------------------------------------------


罫線の中に現れる二段波動を相場観を高めることにより、正確に読み取っていく知識を身につけるために設立された、二段波動研究会

「多彩な執筆陣と本物を見抜く読者が創り上げる」新しい形態の新聞、ビスタニュース

人気ブログランキングへ
[PR]
by kabu-gion | 2009-04-23 17:14 | マーケット雑感


<< 反落~週末のポジション調整? 膠着相場~まちまちの展開 >>