小反発~パンデミックリスク浮上?

今日の東京株式市場は反発しました。


日経平均 8,726.34(+18.35)円
TOPIX 833.10(+3.05)
225先物(09/06) 8,750(+10)円


USD/JPY(15:30) 96.69円(みずほCBリファレンス)




・上値が重いところに嫌な材料を消化しなければならないのは困ったかなぁ、という感じですね。


・NY市場。朝方発表された決算ではフォードがEPSベースで0.75ドルの赤字(市場予想は1.24ドルの赤字)、アメックスが0.32ドルの黒字となりこれも市場予想の倍となったことや、経済指標では3月の耐久財受注が市場予想-1.5%に対して-0.8%と上振れしたことを手掛かりに買い先行で始まりました。3月の新築住宅販売件数も市場予想32万2000戸に対して35万6000戸(前月比-0.6%)となり、これも支援材料となりました。FRBがストレステストの結果についての手法や詳細など発表し、大手19行は大部分基準を「十分に上回る」余剰資本を確保しているとの見方も好感され、金融株は大幅高となりました。DJIAは119.23ドル高の8,070.29ドル、NASDAQは42.08高の1,694.29となりました。債券市場は軟調。今週に1010億ドルの入札を控えていることから買い見送り。FRBが買い入れを始めて以来初めて10年債利回りは3%に乗せました。結局10年債利回りは3.00%(前日は2.93%)。外為市場は1-3月英GDPが予想以上のマイナス成長だったことを嫌気してポンドが全面安、本邦証券取引等監視委員会によるFXレバレッジ規制を嫌気してクロス円も売られる展開となりました。G7に関しては世界経済の落ち込みペースは減速した、安定化の一部兆候が表れているという声明となりました。


・東京株式市場・前場。寄り付き前の外資系証券の売買注文動向は、11社ベースで売り2280万株、買い2680万株、差し引き400万株の買い越し、金額9社ベースでも買い越し観測となりました。早朝から豚インフルエンザがメキシコ中心に感染拡大していることからダウ先物が100ドルを超える下げ、外為市場でもメキシコペソが売られたほか、感染が見つかったとされるNZドルなども売られる展開となっていたことから、寄り付きはCME225先物の清算値(円建てで8,900円)にははるかに及ばない、8,810円で始まりました。その後まとまった売り物が出され、9時10分には8,730円まであったものの、全米自動車労組(UAW)が2007年の労働協約修正や退職者向け医療保険基金をめぐり、クライスラー・フィアット・米政府と合意に達したことが明らかになり、買い戻しを誘う展開となりました。9時46分には寄り付きの高値に並び、10時には一時8,850円まで買い進まれる場面もありましたが、さすがにこの水準では戻り待ちの売りも控えており、上値は重い展開となりました。前引けはやや伸び悩んだ水準での引けとなりました。


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・後場。豚インフルエンザ懸念からアジア市場が総じて軟調、ダウ先物も下げ幅拡大、海運決算もネガティブなものとなり、後場寄りはギャップダウンで始まりました。海運株は3社とも売り気配スタートとなりました。その後は業績懸念から輸出関連も弱く、12時58分には現物指数もマイナスに転じました。先物で一時8,650円まで売られたものの、再編思惑から金融株がしっかりしていたことから下値も限定的となり、その後は買い戻しなどを誘う展開となりました。その後14時台に掛けては8,700円を挟んだところでの値動きとなり、やや方向感がない展開となりましたが、引けにかけてやや引き締まりの動き、現先ともに小幅反発して引けました。債券市場は軟調。具体的に年限別の国債発行計画が出揃ったものの、需給懸念は燻る展開、株安でも売られていく展開となりました。JGBFは48銭安の136.67円。外為市場では米国の中小銀の破綻や豚インフルへの懸念からリスク回避の動き、ドル円は一時96.50円まで売られる場面までありました。



・今日の相場は8,800円台で寄り付いたものの、上値の重さが嫌気される展開となって、後場に海運の決算がネガティブでSGXに売り物が出されたりしていて、こういった流れで下げに転じる場面もあってという感じで、相変わらず保ち合いの展開が続いている感じですね。個別でダイワボウとかシキボウとかバイリーンだとか日油だとか栄研化学だとか中外製薬だとかが人気になっていましたね。ダイワボウは5921万株の買い注文を残してという感じですから、数日間はこの話題で持っていくのでしょうね。



・ただ、豚インフルという話は材料株を持ち上げるには格好の材料だったものの、指数レベルでものを考えるときには明らかにマイナスに作用した感じもします。いわゆる「パンデミック・リスク」を考える必要がどうしても出てきます。直近でこのようなものが騒がれたのは鳥インフルエンザ、その前はSARSだったわけなのですが、SARS渦は結構実体経済に響いたところがあって、2003年に香港当局がGDP予測を1.5%下方修正した経緯があり(くわしくはこちらのレポートを参照)、中国の経済の成長にブレーキをかけました。今回の豚インフルではまだ初動の段階であり経済活動に影響はまだ及んでいないので、このあたりは冷静に推移を見定めていく必要があろうかとは思いますが、人や物の流れなどがなくなっていくと実体経済を下押しする圧力にもなりかねません。そして北米からの資金流出などがあるのかどうか、というところで注意が必要になります。ロイターの豚インフルの特集サイトでは感染マップを載せていたりしていますので、今後の推移を見守る必要があります。


・上記のパンデミック・リスクが株安・ドル安懸念となっているのですが、今週は米国の債券安へのバイアスも強まり、下手をすれば米国の「トリプル安」リスクを抱えた週になる可能性があります。今週、米財務省は27日に2年債400億ドル、28日に5年債350億ドル、29日に7年債260億ドルの入札を行うことを予定しています。すでにFRBがFOMCで米国債買い取りを決めた水準である10年債利回り3%に乗せてきており、買い入れ以上に需給緩和懸念が相当強い地合となっている中での1010億ドルの入札ですから、明日以降のNY債券市場の動向には要注意となります。毎回入札結果を睨みつつの動きとなっていくのかもしれませんね。



・今週はただでさえ、クライスラーの問題(今日の合意で破綻回避との見方もあるような感じですが)やらストレステストの思惑やら米Q1GDPなど経済指標が盛りだくさんだったりやら本邦企業決算の発表の最初のヤマ場だったりやら、という感じの中でのこういった揺さぶり材料があって、それにゴールデンウィークですから余計に神経質な展開となるのかもしれません。


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by kabu-gion | 2009-04-27 17:21 | マーケット雑感


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