2009年 04月 17日 ( 1 )

9,000円手前の動き~壁は上にも下にも

今日の東京株式市場は上昇しました。


日経平均 8,907.58(+152.32)円
TOPIX 845.59(+13.53)
225先物(09/06) 8,940(+190)円


USD/JPY(15:30) 99.52円(みずほCBリファレンス)



・9,000円が意識され2週間、上値遊びなのですが、酒田五法の限度とされる11本目の線を形成していてという感じです。果たして上放れするのかな?



・NY市場。早朝にJPモルガン・チェースの第一四半期の決算が発表され、純利益は15億2000万ドル(EPSベースでは0.40ドル)となり、市場予想(EPS:0.30ドル)より上回りました。また経済指標は4月のフィラデルフィア連銀製造業景気指数が-24.4(前月は-35.0)となりました。寄り付きは小しっかりとなりましたが、ガードナーの調査でヒューレッド・パッカードが全米のパソコンシェアトップとなり、他の調査で1-3月期のパソコン出荷は前年比-3.1%となったものの、減少率は想定以上に落ち込まなかったこと、あるいはノキアの決算で需要は安定しつつあるとの見解を示したことからハイテク中心に物色され、全般相場を押し上げました。DJIAは95.81ドル高の8,125.43ドル、NASDAQは43.64高の1,670.44となりました。債券市場は軟調。フィラデルフィア連銀指数を受けて景気ボトムアウト感から売りが先行する展開となりました。10年債利回りは2.83%(前日は2.76%)となりました。外為市場ではユーロ売りの動き。ECBの政策当局者間の意見の不一致が嫌気されました。


・東京株式市場・前場。寄り付き前の外資系証券の売買注文動向は、11社ベースで売り1680万株、買い1540万株、差し引き140万株の売り越し、金額9社ベースでは買い越しとなりました。寄り付きはCME225先物ドル建て清算値に鞘寄せして買い気配、8,920円で寄り付きました。現物株もNASDAQ高からハイテク関連などに買いが集まりました。ただ、寄り付いた後は小動きで、高値8,970円、安値8,890円の上下80円のレンジ内の相場となり、9,000円接近では国内系の売りが目立つ一方、下値では外国人の買いが流入するなどしており、売り買い拮抗のまま高値圏での引けとなりました。


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・後場。後場寄りは前引けよりもやや安いところでスタートした後は戻り売りに押される展開となっていきました。任天堂がゲーム機販売鈍化から売られていき、TOPIX主導で上げ幅を縮小する形となりました。13時過ぎにややまとまった売り物が出され、8,900円台を割り込み、ドル円もやや軟調となっていくと8,840円まで売られていく場面があり、上げ幅を縮小していきましたが、押しはここまでで、その後は現物に買い物が入り、徐々に下値を切り上げていく動きとなりました。そして14時台後半に差し掛かると8,900円台を再度固めていく動き、大引け前には先物で8,930円まで買い進まれていきました。結局引けは8,900円台で取引を終えました。債券市場は小幅高。朝方は米債が売られる流れを受け継ぐ動きとなりましたが、引け後の国債市場特別参加者会合(PD懇)の結果を待っての動きで短期筋の買い戻しが入り、JGBFは11銭高の136.81円となりました。外為市場ではトリシェECB総裁が東京で「5月7日のECB理事会に非標準的措置について決定する」との発言からユーロ売りが出され、ユーロは1.31ドルを割り込む場面もありました。



・米国でのハイテクに関する好材料やトヨタと鉄鋼メーカーとの交渉で鋼材価格が1トンあたり1万5000円引き下げで決着を受けて「木の葉も浮いて鉄も浮く」相場でした。「木の葉」とはハイテクのことでして、そんな相場ですからマインドも明るいのでしょうね。上値では国内実需筋の売り、下値では外国人の買いという感じですから、こういった相場が演出されるのでしょうね。



・米銀について懸念する点が2つあります。ひとつは昨日のJPモルガンのダイモンCEOの発言。TARPの公的資金を受けたのは罪の刻印である「緋文字」だと語り、明日にでも公的資金を返す用意があると発言したことなのです。このあたりは政治力学という側面でワシントンとウォールストリートが全面対決という構図になってゴシップ的に関心を集めるのでしょうけど、問題は「PPIPには参加しませんよ」という話をしていること。ここでも何回か書きましたが、PPIPの問題点として指摘されていたこととしては、


①銀行からバッドアセットを切り離すには官民投資ファンドの総枠1兆ドルでは額が足りない
②オークション方式で決められた価格を提示されて銀行側がバッドアセットを売却するか疑問である


この2点です。特に②の部分においてダイモンCEOの発言は気になるのです。すなわち、「うちの不良債権(レガシーローンやレガシー証券)はオークションで決められた安値では売らないよ」、とも受け止めかねないわけです。そして、JPモルガンのような財務力のあるところならいいのでしょうけど、体力のない銀行までもがダイモンCEO発言に追随してしまう動きが出てきてしまうと、バッドアセットの切り離しが遅れることにもつながりかねず、そうしているうちに資産劣化は進行し、バランスシートの一層の悪化は避けられないのだろう、という見方もできるわけです。そしてこの発言はPPIPの成否に波紋を投げかけたという意味において非常に気になるわけです。


・もうひとつは日経にありましたがストレステストの結果で金融大手の健全度を4段階に分けるというニュース。誰がそういったのか分かりませんが、「D」格は「極めて財務力が脆弱で自主経営が困難なグループ」を指すということらしいのです。仮にD」と烙印を押された銀行が出てきたら、再度銀行国有化の懸念が蒸し返されはしないか?ということがあります(理解不足だったらごめんなさい)。時価会計を止めていますので、D格になる金融機関が本当に出てくる可能性はそんなに高くないのでしょうけど、仮に出てくることにでもなれば嫌気売りが嵩むのでしょうね。一時期、シティグループがそんな感じで1ドル割れまで売られたわけですが、再度こういった状況ができてしまうと怖いなぁ、という印象を持ちました。もちろん情報源が分からないニュースですのでこれで市場が懸念してしまうということにはならないのでしょうけど、実際ストレステストの結果が公表される5月4日は本邦GW中にもかかわらず緊張してしまうのかもしれませんね。緊張してしまうのが自分だけならそれでいいですが...



・いよいよ間もなくシティグループの決算が発表されますね。さてどう出ますやら。


・それでは今週もお疲れ様でした。良い週末を!!


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by kabu-gion | 2009-04-17 17:28 | マーケット雑感