2009年 04月 30日 ( 1 )

大幅反発~4月も陽線

今日の東京株式市場は反発しました。


日経平均 8,828.26(+334.49)円
TOPIX 837.79(+25.80)
225先物(09/06) 8,860(+330)円


USD/JPY(15:30) 97.36円(みずほCBリファレンス)



・NYが下がるんじゃないかということで一昨日売ってみたものの、下がりませんから反動高なんでしょうね。


・NY市場。朝方発表された米1-3月GDP速報値は-6.1%(Est.-4.9%)となり、民間設備投資と輸出が落ち込んだものの、個人消費支出がプラスに転じたことで、個人消費回復への期待から買い先行で始まりました。ボルカー元FRB議長がBloombergで「米経済は低い水準で底入れしつつある」と指摘し、追加的な景気対策は必要はないとの見解を示したことも買い材料視されました。そしてEST14時15分にFOMCの声明が発表されました。声明文は以下の通り(和訳はロイターより)。


3月の会合以降に入手した情報は、経済が引き続き収縮したことを示している。ただ、収縮のペースは幾分減速しているように見受けられる。

家計支出は安定化の兆しが見られるものの、雇用喪失の継続、住宅資産の減少、信用のひっ迫によって引き続き抑制されている。

弱い売上見通しや与信獲得の困難さが、企業による在庫、設備投資、雇用の削減につながった。

金融市場の状況がある程度緩和したことを一部反映し、3月会合以降、経済見通しは緩やかに改善したものの、経済活動は今後も当面、弱い状態が続く公算が大きい。

しかし、金融市場や金融機関の安定化に向けた政策措置、財政・金融政策上の刺激策および市場の力が、物価安定を伴う持続可能な経済成長の緩やかな回復に寄与すると、FOMCは依然として予想する。

国内外の経済の一段の緩みを踏まえ、インフレは引き続き抑制されると予想する。さらにインフレが当面、長期的に経済成長と物価安定を最も促進させる水準を下回って推移する若干のリスクがあると考える。

こうした状況の中、景気回復を促し物価安定を維持するために、FRBは利用可能なあらゆる手段を用いる。FOMCは、フェデラルファンド金利誘導目標水準をゼロ-0.25%に据え置く。FF金利を長期間、異例に低水準とすることが経済状況により正当化される可能性が高いと予想する。すでに発表のとおり、住宅ローン・住宅市場を支援し、民間クレジット市場の全般的状況を改善するため、FRBは年内に政府機関が保証するモーゲージ担保証券(MBS)を最大で総額1兆2500億ドル、政府機関債を最大2000億ドル購入する。さらに、秋までに最大3000億ドルの米国債を買い入れる。FOMCは経済見通しや金融市場の状況の進展を踏まえ、証券買い取りの時期と総額を引き続き検討する。FRBは、幅広い流動性プログラムを通じ、家計や企業向け与信の拡大を促し、金融市場の機能を支援している。FOMCは引き続き、金融・経済の動向を踏まえてFRBのバランスシートの規模や構成を慎重に監視する。


今回の声明に賛成票を投じたのは、バーナンキ委員長、ダドリー副委員長、デューク、エバンズ、コーン、ラッカー、ロックハート、タルーロ、ウォーシュ、イエレンの各委員。



とのものとなり、追加の金融政策は行わなかったことで株式はあまり反応せずとなりました。米経済へのやや楽観的な見通しからドル円・クロス円が買い進まれました。その後Bloombergがオバマ大統領がクライスラーのChapter11適用の申請計画を30日に発表するとしてやや値を削りました。DJIAは168.78ドル高の8,185.73ドル、NASDAQは38.13高の1,711.94となりました。債券市場はFOMCを受けて下落、追加的な緩和策が示されなかったことや経済見通しの楽観的な見方が嫌気されました。30年債は4%台乗せとなりました。10年債利回りは3.11%(前日は3.00%)。



・東京株式市場・前場。寄り付き前の外資系証券の売買注文動向は、10社ベースで売り1890万株、買い2890万株、差し引き1000万株の買い越し、金額9社ベースでも買い越し観測となりました。8時50分に3月の鉱工業生産指数の発表があり、市場予想+0.8%に対して、

+1.6%

となりました。これを受けSGXでも買いで反応しました。寄り付きは買い気配でスタートし、8,750円での寄り付きのあと9時10分には8,800円台に先物は乗せていきました。その後は8,800円台レベルでの保ち合いとなり、10時3分に8,850円を付け、10時40分に8,860円までありましたが、上下のレンジはわずか40円程度の狭い値幅での取引に推移していきました。


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・後場。後場寄りは先物で8,850円となりました。米紙がクライスラーの破綻の可能性についていくつか報じていたことからドル円がやや軟調に推移、先物もやや値を削り、一時8,770円までありましたが、それ以降は月末要因でのドレッシング期待が全般を支える形になりました。13時37分に日銀の政策決定会合の結果が発表され、全員一致で無担保コール翌日物金利の誘導目標を0.1%に据え置くとしたものの、とりわけ目新しい材料に乏しく、株式市場への反応は限定的となりました。14時台に入って以降はもみ合い、8,810-8,850円の中での狭い値幅に終始しました。結局そのまま引け、現物は8,800円台で取引終了、先物は高値引けとなりました。債券市場は急落してスタート。米債が売られた流れを引き継いで動き、株高や鉱工業生産指数の上振れも嫌気要因となりました。その後はやや買いも入り持ち直してJGBFは31銭安の136.99円。外為市場では公示仲値(97.78円/三菱東京UFJ銀行)以降クライスラーの材料で97.10円まで売られる場面もありましたが、ロンドン時間でやや持ち直しの動きとなっています。



・今日の反発は一昨日DJIAが結構急落するんじゃないか?ということで売られてきた反動なんでしょうね。結局8ドル安の後に168ドル高でしたから、こんな感じで元のレンジ相場の中心~上限近辺まで戻ってしまったという感じなのでしょうね。



米国のGDPについて。詳しく見ていくと、個人消費支出の部門において、


2008年Q3 -3.8%
2008年Q4 -4.3%
2009年Q1 +2.2%


と反発しています。反発したものにおいて特に大きなウエイトを持つ耐久消費財の部門では、


2008年Q3 -14.8%
2008年Q4 -22.1%
2009年Q1 +9.4%


に反発しています。これまでの経済データを把握している限りにおいては自動車ではなくて電気製品が持ち直したのだろうと思います。この点個人消費支出が上振れしたのはまずまずだったのかなぁ、という感じです。民間設備投資の落ち込みは住宅設備の落ち込みと考えてよく、これはあらかじめ市場には織り込まれていたんだろうと思います。


・但し、日本の株式相場的視点からすると気がかりなのが輸入の落ち込み


2008年Q3 -3.5%
2008年Q4 -17.5%
2009年Q1 -34.1%


となっており、加速度的に輸入が落ち込んでいます。おそらく自動車や産業用機械などで対米輸出が相当落ち込んでいるのかな?という感じですね。これはグローバル経済的にも深刻で、外需に頼む我が国だったり中国などの新興国のお得意様はもちろん世界の大量消費地である米国、その米国が外から物を買ってくれない傾向には警戒しておいた方が良いのかもしれません。これについてはまだ下げ止まり感がありませんので、今後の推移には注視しておく必要があります。



・展望リポート。景気の現状については「大幅に悪化している」という判断を据え置き。09年度は「悪化のテンポが徐々に和らぎ、次第に下げ止まりに向かうと見られる」としています。海外経済も「当面は悪化を続ける」とする一方で在庫調整や中国の景気対策から「下げ止まりを示唆する動きが見られ始めている」としました。金融環境についてはコマーシャルペーパー(CP)・社債市場の発行環境は改善するなど、昨年後半と比べると逼迫度合いはやや緩和している」との認識を示したうえで、「企業業績の悪化を背景に、資金繰りや金融機関の貸出態度が厳しいとする先が増加するなど、全体としては厳しい環境が続いている」として、まぁ、リポートの内容は結構厳しめな見方をしています。


・GDPについては2009年度を前回の-2.0%から-3.2%の下方修正、これは驚きはないのですが、CPIの下振れは結構印象的で、2009年度は前回の-1.1%から-1.5%、2010年度は-0.4%から-1.0に下方修正したのは、日銀は結構デフレ圧力に関してシビアにみていると考えた方がよいと思われます。このあたりはまだ債券市場を中心に織り込まれてはいないようにも思われますので、これを受け今後の市場はどのように動くのか注視してみたいと思います。


・今月は陽線引けでした。来月はどうなりますか。

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by kabu-gion | 2009-04-30 17:01 | マーケット雑感