2009年 06月 08日 ( 1 )

続伸~10,000円がみえた?

今日の東京株式市場は続伸しました。


日経平均 9,864.63(+97.62)円
TOPIX 926.89(+10.33)
225先物(09/06) 9,850(+70)円


USD/JPY(15:30) 98.47円(みずほCBリファレンス)



・10,000円の板があともう少しで見えるところまで来ました。


・NY市場。朝方に注目の5月の雇用統計が発表され、非農業部門雇用者数は34万5000人減(Est. 52万人減)、失業率は9.4%(Est.9.2%)となりました。非農業部門雇用者数の減少が市場予想を大幅に上回る結果となったことから、寄り付きは高く始まりましたが、年内の利上げ観測が急浮上、金融株に次第に売りが出される展開となりました。バンカメがデュポンを「中立」から「アンダーパフォーム」に引き下げ、同社株が急落したことも重しとなりました。DJIAは12.89ドル高の8,763.28ドル、NASDAQは0.60安の1,849.42となりました。債券市場は雇用統計を受け売り優勢、FF金利先物で2009年11月までに50bpの利上げを70%程度織り込む水準となったことから短・中期に売りが出される展開となりました。10年債利回りは3.83%(前日は3.71%)。外為市場はドルが全般買い優勢の展開となりました。米経済がリセッションから脱却すればドル建て資産の価値が上昇するとの見方からドル円で98円台、ユーロは1.4割れとなっていきました。


・東京株式市場・前場。寄り付き前の外資系証券の売買注文動向は、10社ベースで売り1290万株、買い2210万株、差引920万株の買い越し、金額9社ベースでも買い越し観測となりました。8時50分に4月の経常収支が発表され、6305億円の黒字(前年同期比-54.4%)となりました。寄り付きは9,820円でスタートしました。その後は買い物が入り、9時17分には9,900円を先物で回復し、その後は高値圏でのもみ合いとなりました。さらに10時17分には一時9,920円まで買い進まれていく場面がありましたが、上海市場が軟調で始まるとやや利益確定売りが強くなる展開で、上げ幅を縮小して前場の取引を終えました。


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・後場。後場寄りは前引けよりもやや高いところで始まりました。その後は狭いレンジで推移していきました。GLOBEXが軟調に推移していたことから上値は追いづらいものの、依然として先高観は強く、下値では買い向かう動きもありました。14時に5月の景気ウォッチャー調査の発表があり、現状DIは前月から2.5ポイント上昇して36.7となり、基調判断を「景気の現状は厳しいものの、悪化に歯止めがかかりつつある」と上方修正しました。ただ、この指標を受けての反応はあまりありませんでした。指数は狭いレンジで推移も、三井住友などの金融株が引き締まり、全般堅調な展開で推移しました。債券市場は軟調、米国債売りの流れに引きずられる展開となりましたが、下値では拾う向きもありました。JGBFは40銭安の136.44円。外為市場ではドル円で戻り待ちの売りが出され、98.40円近辺でもみ合う展開となりましたが、ロンドン時間ではやや強含みの展開で推移しています。



・今日のところは結局は米国株式が雇用統計を受けまちまちで帰ってきたのですが、円安が進行してドル円98円台に入ってきたことを受けCME225先物は円建てで8,880円で帰ってきてそれに鞘寄せして始まって先高観が強まる形で10,000円まであと一歩のところまでいったのでしょう。



・雇用統計について。いろいろな受け止め方があるのだと思います。非農業部門雇用者数の減少幅縮小を受け米景気は底打ちの兆しが鮮明になったという見方も出来ますし、失業率は高止まりですからこれでGMの破綻の影響を受ける6月分はさらに悪くなるとの見方も出来ます。とはいえ、マーケット的には非農業部門雇用者数の減少幅縮小に着目しました。NY市場の反応としては、


①8時30分の発表を受け株先高・債券安・円除くドル売り(=リスク選好)
アトランタ連銀ロックハート総裁発言も加わりFF金利先物が急落、年内の利上げを織り込み始める
③一転してドル高、株安


こんな感じだったと思います。まぁ、52万人減の予想に対して34万5千人の減少にとどまったわけですからリスクアペタイトが高くなるのはいうまでもなく、債券が売られて株先が買われて円以外の通貨でドル安になるのはお決まりのパターンでした。しかし、債券は売られたままでしたが、同時に短期市場ではFF金利先物が急落して年内利上げまで織り込んでしまう水準にまでいったことから株式には将来の金利負担への懸念が重しになりました。さらに外為市場でリスクアペタイトの流れ以上にドルキャリーの妙味が薄れたのでしょうか、ドル買いに流れていきました。そして債券はこれまでの長期債が売られていく流れではなく、短・中期債が売られていく展開となりました。


雇用統計の日(6月5日)のイールドカーブ


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・そして、今後インフレ期待や政策に対する思惑から長期債売りではなく金融政策の影響を受けやすい短・中期債の利回り上昇圧力がかかってくる可能性もあります。この点は早期の利上げが売りを呼ぶ格好となっていくのでしょう。但し、利上げとか出口戦略とか、明確にしておくことはありなのでしょうけど、今の段階でそれを声高に叫び、マーケットに織り込ませるのは時期尚早ではないか?とも思われます。仮に景気があまり回復していないのに利上げしてしまったら、景気を再度深押ししかねない懸念が残ります。


・今週は3・10・30年債の入札が650億ドル規模で行われ、また連銀の高官の発言が相次ぎます。この点で金利動向には一層神経質な相場展開となるのではないかと思われます(なんといっても米国の大得意様の中国が嫌がる長期債の入札が控えていますからね、外国中銀含む間接入札の割合をみておきましょう)。


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by kabu-gion | 2009-06-08 17:13 | マーケット雑感