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3日続落~3月は陽線も年度足は大陰線

今日の東京株式市場は3日続落しました。


日経平均 8,109.53(-126.55)円
TOPIX 773.66(-15.88)
225先物(09/06) 8,120(-80)円


USD/JPY(15:30) 98.23円(みずほCBリファレンス)




・年度末ですからね。何かと意識されますよね。


・NY市場。株式市場は3週間ぶりの急落となりました。米政府が自動車メーカーの追加支援としてGMにワゴナーCEOの解任を要求、クライスラーに伊フィアットとの提携を完了させるよう求め、両社に対して破産処理を行う可能性が生じてきたことから自動車株に売りが出され、GMは25.41%もの下げとなりました。さらにガイトナー財務長官がテレビで一部の銀行には「大規模な金額」の支援が必要となるとの発言から金融株も売りが浴びせられる展開、バンカメが-17.85%、ウェルズ・ファーゴが-17.85%、シティが-11.83%。中国アルミの決算が99%超の減益だったことからアルコアが急落、米企業の業績への懸念が強まるものとなりました。DJIAは256.16ドル安の7,522.02ドル、NASDAQは43.40安の1,501.80となりました。債券市場はしっかり。GMの破産申請の可能性が高まったとの見方から安全資産への逃避需要が相場を押し上げました。FRBが3回目の米債買い取りプログラムによる買いオペ(2039年2月償還の米債、8億9100万ドル)も支援材料となりました。10年債利回りは2.72%(前日は2.76%)。外為市場は欧州通貨が引き続き売られる展開、アイルランド及びハンガリーの格下げを嫌気し、株安でドル・円に買いが入りました。


・東京株式市場・前場。寄り付き前の外資系証券の売買注文動向は、11社ベースで売り1980万株、買い1080万株、差し引き900万株の売り越し、金額9社ベースでも売り越し観測となりました。本日は月末ということもあり、各種経済指標の発表がありました。8時30分、2月完全失業率は4.4%(Est.4.3%)、2月有効求人倍率は0.59倍(Est.0.63倍)、2月全世帯消費支出は前年比-3.5%(Est.-4.7%)となりました。寄り付きは先物はプラスで始まり、昨日作った現先の逆鞘を解消させる動きからスタートしました。9時過ぎに「政府関係機関に市場からの株式買い取りを行う業務を実施させる仕組みを整備」していると自民党PTからの発言を受け、その後は戻りに勢いを弾ませていきました。また公示仲値でのドル不足観測からドル円が急戻しの展開、98円に乗せていく場面で先物に買いが入り一段高、先物で10時1分に8,400円を付ける展開、現物も100円を超える上げ幅となっていきました。その後は戻り売りに押されるも、堅調な推移となっていきました。


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・後場。GLOBEX米株先物が堅調、さらにはドレッシング期待で後場寄りは60円ほどギャップを空けてスタートし、すぐに8,400円の日中高値まで到達し、しばらくの間は高値圏でのもみ合いとなっていきましたが、次第に上値での戻り待ち売りが出されると手仕舞い売りが加速していきました。13時には日中高値から150円ほど下落する動きとなっていき、やや荒っぽい展開となっていきました。その後は押し目買いと買い戻しに交錯する場面もありましたが、ドレッシングが入らなかったことや公的の流入がなかったという観測など需給面での期待が剥落し、手仕舞い売り優勢、現物は安値圏での引けとなりました。朝方はN>Tの動きが鮮明、金融が売り優勢に対して値嵩株が総じてしっかりといった展開もありましたが、値嵩株も後場失速、朝方よりはNT倍率が縮小しました。債券市場は朝方河村官房長官が「建設・特例国債についての考え方、今夕の首相会見で方針打ち出されるだろう」との発言から乱高下した後は、その後は模様眺めに終始しました。JGBFは1銭安の138.14円。外為市場ではドル円が昨日の96円割れのところから急反発、ドル不足から98円台に戻るといったような動きとなっていきました。



・今日も昨日と同じように需給で梯子を外された感じなのでしょうか。結局3月月中平均が日経平均で7,747.33円、TOPIXで755.66となりました(年度足では大陰線ですね。ドル円は実体が1.50円程度、上下に大きな髭を付ける陰線)。この数字で評価を行う機関が多いでしょうから、敢えてドレッシングを入れる必要もなかったのかもしれませんね。それをベンダーなどでドレッシング流入期待を煽るものですから、それで買いを入れた短期筋の投げ売りが出された格好だったのかもしれません。それに火曜日、閣議ですからその後の与謝野財務相発言というものも意識されたのでしょう。今日は朝方の自民党PTの発言に呼応して「(ETF買い取りは)株安が日本経済に壊滅的影響を与える時に発動」するとの発言も意識されたようです。ただ、口先介入に留まるとの見方もあったのでしょうし、新味に欠けた内容の発言だったと受け止められたのかもしれません。



・気になるのは昨日からボラティリティが上昇してきていることですね。VIX指数をチャートにしてみると以下のようなものになります。


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昨日は窓を空けて上昇しましたし、あるいは日経が算出しているIVも3月27日の42.6から53.7とぴょんと跳ねた格好でして、このあたりは4月以降の株価の動向に対して警戒している向きもあるのかもしれません。ボラティリティ上昇期待(恐怖期待)というものが市場を支配する時間帯に入りつつあるのか、それとも一時的なものなのか、まだトレンドが決まったと判断するには早計ですので、今後の推移には注意が必要でしょう。



・4月の需給は、依然不透明感がありますが、CTAみたいな業者の動向によって決まりやすいとの経験則があります。何年間か傾向を追ってみると、2006年の時は日銀の量的緩和解除、利上げ観測浮上から「債先売り/株先買い」の動きがありましたし、2007年は上海ショックのとき(ちょうどサブプライム問題が発覚したタイミング)に質への逃避から「債先買い/株先売り」の傾向がありました。昨年はベアー破綻でアク抜けし、商品相場の急騰からスタグフレーション懸念で長期金利が上昇する局面で「債先売り/株先買い」といった動向がみられました。ですから、仮にリスクマネーがCTAなどのファンドに流入していた場合には、今年もマクロ的なファンドが仕掛けてトレンドフォローについていくマネージド・フューチャーズなどの短期筋がついていくような展開となるのでしょう。ですからここからの相場は常に債券や商品相場との相関を追っていく時期に入りやすいと思われますので、絶えずクロスマーケットを重要視していく必要があるのではないかと思われます。そしてこういった相関性を強める相場展開になれば、それはロイターでも指摘しているようにある意味リスクマネーの復活を示唆するものではないかとも思われます。


・激動の2008年度相場が終わり、明日からは2009年度相場がスタートします。さて、どのような2009年度になるのでしょうか。


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by kabu-gion | 2009-03-31 17:29 | マーケット雑感

続急落~梯子を外された?

今日の東京株式市場は続落しました。


日経平均 8,236.08(-390.89)円
TOPIX 789.54(-34.99)
225先物(09/06) 8,200(-430)円


USD/JPY(15:30) 96.73円(みずほCBリファレンス)




・2営業日連続の無いとこ安値引け、さすがに痛い展開です。


・NY市場。JPモルガンのダイモンCEOが1-2月に比べて「3月は厳しかった」との発言や、バンカメのルイスCEOも3月のトレーディング収入について「その前の2ヶ月ほど良くなかった」との発言を嫌気して金融株に売り先行となりました。またGSがアマゾン・ドット・コムについて、「コンビクション・バイ」から削除したことを嫌気してハイテク株も下落、原油安からエネルギー株が売られるなどして全般相場も軟調な展開となりました。DJIAは148.38ドル安の7,776.48ドル、NASDAQは41.80安の1,545.20。債券相場はやや軟調。FRBが75億ドルの米国債を買い取るオペを行ったものの、GSが今年の国債発行額が昨年のほぼ3倍の2兆5000億ドルの発行があるのではないかとの観測で需給懸念で重くしました。10年債利回りは2.76%(前日は2.74%)。ユーロ・ポンドといった欧州通貨が英国のGDP確定値で予想以上の下方修正を嫌気して売られる展開となっていました。


・東京株式市場・前場。寄り付き前の外資系証券の売買注文動向は、11社ベースで売り1660万株、買い1400万株、差し引き260万株の売り越し、金額9社ベースでも売り越しとの観測となりました。8時50分に2月の鉱工業生産指数の発表がありました。前月比で市場予想-9.2%に対して、


-9.4%


となり、コンセンサスとほぼ一致。在庫指数は前月比-4.2%となりました。GMのワゴナーCEOが辞任するとの報道もありましたが、これは材料視されず、寄り付きは先週末比横ばいのところでスタートしました。その後、先物で8,660円まで買われ堅調な場面もみられましたが、買いは長くは続かず、GLOBEX米株先物も軟調に推移していたこともあり、売り物がち優勢の展開となっていきました。一旦は8,600円割れのところで押し目買いも入ったものの、一部証券のレーティング格下げを受けてメガバンクの一角が大幅安になっていたこともあり、次第にじり安の展開となっていきました。前引け間際には8,500円レベルを割り込む展開となり、安値引けとなりました。


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・後場。後場寄りは、昼休みのバスケット取引で売り決めだったことを受け、ギャップを空けてスタートしました。その後買い戻しも入ったのですが、13時あたりに、「米政府の自動車作業部会、GMとクライスラーの再建計画受け入れを拒否」と伝え、一部には事前通知型破綻(プレパッケージ型のChapter11)も選択肢という観測もあったことからGLOBEX米株先物の下げ幅が拡大、ドル円も一段安の展開となっていき、下げ足を速める展開となっていきました。13時40分に8,400円割れのところまであった時にやや買い戻しが入るものの、このところの買い方の投げ売りが嵩み14時以降はほぼ一辺倒の下げとなっていき、14時25分には先物で8,300円台を割り込んで推移していきました。引けにかけても売りが止まらず、結局安値引けとなりTOPIXは800ポイントの節目を割り込んで取引を終えました。債券市場は小幅高。株先買い/債先売りのアンワインドによる買い戻しなどが先物に入るものの、様子見気分が強く、JGBFは9銭高の138.30円。外為市場では本邦勢のリパトリに加え、リスク回避の動きからドル売り/クロス円売りの様相のが強まり、オプションカットの時間帯から一気に動いていく展開、96円台前半のところまでありました。



・GMはそれなりに大きな問題ではあったものの、プレパッケージ型破産については、昨年の12月に公的融資を当局が行ったときからマーケットでもそれなりにスキームは認知されており、改めて蒸し返された感じでもあります。ビッグスリーのプレパッケージ型破産スキームとは、自動車メーカーが破産申請する前につなぎ融資を確保すると共に債権者、従業員、納入業者の譲歩を取り付け、申請後の再建計画も準備します。そして、通常のChapter11を申請した場合では、破産裁判所の元で再建を進める場合に通常2年~5年間掛かるのですが、プレパッケージ型破産スキームでは半年から1年で手続きを終えることが出来ることから、企業を一旦破綻に追い込んでも最低限の影響に食い止める効果があるとされています。


・"Chapter11"という言葉が先行して嫌気されていますが、あれだけの負債を抱え、今なお資金流出が継続している企業を今のまま融資を継続して存続させた形で再建できるのか?という点については疑問符がつくところでもあり、いずれはこういったプレパッケージ型破産への政治決断に迫られる時が来るのかもしれませんね。もしかしたらそれが明日なのか?先送りなのか?ということなのかもしれません。もちろん、別のスキームもあるわけで、明日にどのような決断がなされるのかは注目すべきであるということは言うまでもないところだと思います。


・それ以上に需給的に梯子を外されたのが大きいかもしれませんね。先週にも書きましたが、需給構造上ここまでの上昇相場というのはあくまでもヘッジ外しの動きから先物に買いが入り、売り方のショートカバーと自己の裁定買い主導で3月27日の先物高値8,860円まで買い進まれてきたわけです。ヘッジ外しの買いは期末のT+1、すなわち今日までが限度かもという感じだったのですが、先週末でほぼ一巡した格好でもあったりして、これで梯子を外された感じでもあります。



・今日の鉱工業生産の数字は在庫が鮮明に捌けてきたというのは景気先行性を占ううえでポジティブな材料だったといえます。


鉱工業生産指数と在庫指数の推移


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在庫が急増したのが昨年のリーマン・ショック以降の経済でしたので、この在庫が捌けてきて、一巡すれば生産活動の増加に反映されていくという、いわゆるキチンサイクル通りの経済となっていくのかもしれません。但し、昨年の夏までの高い生産水準まで戻っていくことができるかどうかは疑問でしょうね。それゆえ経済成長が仮にプラスに転じても大きなリバウンドが望めるかどうかは不透明なところではあります。


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by kabu-gion | 2009-03-30 18:35 | マーケット雑感

今週の予定

今週の予定をまとめておきます。(なお、予定は変更されることがあります)

【国内】

30日・・・2月鉱工業生産
31日・・・2月家計調査、2月完全失業率
1日・・・3月期日銀短観、08年度国内新車販売

【海外】
31日・・・3月ユーロ圏CPI、1月S&Pケース・シラー住宅価格指数、シカゴPMI
1日・・・2月ユーロ圏失業率、3月ISM製造業景気指数、3月米新車販売、3月ADP雇用レポート
2日・・・G20金融サミット(ロンドン)、ECB理事会
3日・・・バーナンキFRB議長講演、3月米雇用統計3月ISM非製造業景気指数


・新年度入りで経済指標てんこもりとなります。雇用統計は言うまでもないところなのかもしれませんが(これについては相当なネガティブな数字が出なければ多少の振れ程度ならばスルーされそうな気もしますけど)、金曜日の記事にも書いたとおり国内外にマインド指標が控えています。鉱工業生産指数の在庫も加えて「景気ボトムアウト説」が妥当なのかどうか見極めておくべきでしょう。


・それとG20金融サミット。主に金融監督体制や金融商品規制の強化で合意が図られるかという点が注目視されていますが、基軸通貨ドルに関する懸念が裏話レベル(英仏からブレトンウッズ2の話が声高に叫ばれた場合には要注意)でも語られた場合には、マーケットの懸念材料として意識されそうな感じもします。今のところIMF機能強化では合意がみられるのだろうなぁ、という感じもします。あとはECB理事会も注目材料で、やはり「利下げ」+「非伝統的金融政策」の道筋が描けるかどうか、これも注目しておくべきでしょう。

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by kabu-gion | 2009-03-29 23:12 | スケジュール

安値引け~買い疲れ感

今日の東京株式市場は反落しました。


日経平均 8,626.97(-9.36)円
TOPIX 824.53(-2.28)
225先物(09/06) 8,630(-80)円


USD/JPY(15:30) 98.13円(みずほCBリファレンス)



・安値引けでTOPIXは9連勝どまり。


・NY市場。経済指標は新規失業保険申請件数が65.2万件(前週は64.4万件)、10-12月GDP確報値が-6.3%と下方修正されたものの、事前予想よりは悪くないものとなりました。家電量販店のベストバイの決算においてアナリスト予想ほど落ち込まなかったことから小売関連中心に買い優勢の展開で始まりました。GMの賃金コスト低下も好感されたようです。この日注目されていた7年債入札はまずまずで、応札倍率は2.52倍(前回は2.11倍)となったことで債券相場が買い優勢となったことも好感され一段高となっていきました。フレディマックが発表した住宅ローン30年物固定金利が1971年以降最低水準になったことから住宅市場の好転を見越す買いも入ったようです。GSがリサーチ・イン・モーションを買い推奨となったことでハイテク株も引き締まる展開となりました。DJIAは174.75ドル高の7,924.56ドル、NASDAQは58.05高の1,587.00となりました。10年債利回りは2.76%(前日は2.79%)。



・東京株式市場・前場。寄り付き前の外資系証券の売買注文動向は、11社ベースで売り2100万株、買い2180万株、差し引き80万株の買い越し(31営業日ぶりの買い越し!!)も、金額9社ベースでは売り越し観測となりました。経済指標では2月のCPIが前年比変わらず(Est.変わらず)、2月の小売業販売額は前年比-5.8%(Est.-4.0%)となりました。寄り付きは先物で小幅安、前日に現先で大きく順鞘を作ったことから現物はしっかりの始まりとなりました。その後は利食い売りをしっかりこなしながら上値追いの展開となり、8,800円台回復、先物で8,860円、現物で206円高までありましたが、その後はやや上値が重い展開となり、8,700円台での推移となりました。


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・後場。後場寄りは前引けよりも50円安く始まった後に日中安値圏に沈むもその後は買い戻しも入り、13時台は8,700円台での堅調な推移となっていきました。しかし、短期的な過熱感が漂い、ドル円も公示仲値(三菱東京UFJ銀行=98.59円)以降、受け渡しベース年度末最終売買日(T+2)に伴うレパトリと思われる円買いに押され、その後は上値が重くなりました。週末控えということもあり、上値を積極的に買う動きは限定的、14時46分にはこのところ値を飛ばしていた金融中心に売り込まれTOPIXがマイナスに転換し、225も15時にマイナス転換、そして安値引けとなって取引を終えました。債券市場は先物主導で下落、JGBFは27銭安の138.21円。



・ひょっとしたら、国内金融機関のヘッジ売りに伴う買い戻しが一巡したかな?という感じもしないわけではありません。1月13日に空けた窓を2ヶ月半の日柄を置いて埋めましたから、テクニカル的にも達成感や過熱感が強い感じなのでしょうね。過熱感を表す指標では、


①25日移動乖離・・・12.76%
②ボリンジャーバンド+2σ・・・8,593.00円
③ストキャスティクス・・・%D=87.34%、slow%D=92.67%
④RSI9日・・・97.03%
⑤TOPIXのサイコロ・・・10勝2敗


こんな感じでしょうか。


・年度末を表す動きとして、今日は外為市場に神経質でした。外為の直物市場は受け渡しがT+2(前倒しすることはできますが)ということで本日が年度内最終売買日となって、公示仲値でドル余剰となり、東京のオプションカットの時間帯は98円割れになるなど結構動きました。株式市場は権利がついたものではT+5で現物の受け渡しは新年度に入りましたが、株価指数先物はT+1のため、30日までは年度内取引なのです。このあたりは来週にかけても(株先/債先/外為各市場で)まだけ込み的な期末特有の動きは意識しておく必要があります。


・来週のスケジュールは改めて書きますが、来週は経済指標のオンパレードとなります。雇用統計までありますが、個人的に敢えて取り上げるとすれば、1日の日銀短観とISM製造業景気指数が当面のモメンタムを決めそうな感じを受けます。短観は足元DIが-55となる予想があるのですが、先行きDIがどの程度改善が見込めるか、この点に注視していきたいと思います。米国でもISM製造業景気指数で改善があるかどうかにも注視していきたいですね。マクロ的にいえば景気の先行指標であるマインド指数の改善はこの時期とても重要だといえます。要はボトムアウト感の期待が本当なのかどうなのか、といったところです。


・後は4月初旬に北朝鮮がミサイルを発射するのではないか、とみられております。意識されにくいのですが、地政学リスクは外為相場中心に結構反応しますので、このあたりにも注意を払いたいところではありますね。4月2日に金融サミットが行われますが、これについては来週に焦点がまとまってくるのでしょうから、その時にちょっと考えてみたいと思います。


・それでは今週もお疲れ様でした。よい週末をお過ごしください。


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by kabu-gion | 2009-03-27 19:39 | マーケット雑感

急上昇~踏み上げ相場の様相

今日の東京株式市場は上昇しました。


日経平均 8,636.33(+156.34)円
TOPIX 826.81(+8.32)
225先物(09/06) 8,710(+270)円


USD/JPY(15:30) 97.77円(みずほCBリファレンス)



・ちょっと後場急用が入り出かけていたら、こんなに騰がるとは...TOPIXは9連騰。


・NY市場。乱高下の展開となりました。朝方に発表された経済指標では2月の耐久財受注が前月比+3.4%、2月新築住宅販売が+4.7%となり、事前予想に反してプラスというサプライズから買い優勢の展開、上値追いの様相となっていきました。しかし、5年債入札において、落札結果で応札倍率が2.02倍となったことで不調、債券が急落、株式市場も景気対策の財政支出に伴うファイナンスが上手くいかないのではないかとの見方からそれを嫌気して110ドル安まで下げる場面がありました。ただ、債券相場が下げ渋ると買い戻しも入り、DJIAは89.84ドル高の7,749.81ドル、NASDAQは12.43高の1,528.95。10年債利回りは2.79%(前日は2.70%)。そしてもう一つ乱高下だったのが外為市場。ガイトナー財務長官の会見でIMFによる特別引き出し権(SDR)の拡大に言及(中国人民銀行の周小川総裁の報告書で、IMFに対して「スーパーソブリン通貨」創設を求めたことによる回答)とのことからドルが全面安、ドル円も96円台に入る場面がありました。その後ガイトナー財務長官が「強いドルは米国の国益」との発言がありその後は値を戻していきました。


・東京株式市場・前場。寄り付き前の外資系証券の売買注文動向は、11社ベースで売り2180万株、買い1380万株、差し引き750万株の売り越し、金額9社ベースでも売り越しとの観測となりました。寄り付きは先物は小幅高、現物は配当落ちから見かけ上安く始まりました。寄りついた後は買い優勢となり、一時8,500円まで買い進まれ現物もプラスに転じる場面がありましたが、次第に戻りのピッチの速さから売りが出される展開となり、先物で一時8,390円までありましたが、その後はじりじりと値を戻していく展開、10時台は7,500円を挟んでの取引となり、前引けは前場の高値引けとなりました。


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・後場。後場寄りは前引けよりも安いところで始まったのですが、すかさず買い戻しが入り、8,570円円まで買い進まれて行ったあとしばらくの間はもみ合いとなっていたのですが、14時過ぎから為替市場の円安基調をバックに再度騰勢を強め先物主導で現物も8,600円に乗せました。ファーストリテイリングだけで指数を37.37円押し上げるように裁定買いがかなり入っての展開となっていました。結局現物は高値引け、先物はさらに一段高く引ける展開となりました。債券市場は軟調。投機筋による株先買い/債先売りの流れなどから下落、JGBFは55銭安の138.48円。



・今日のところの上昇については短期筋の買い戻し?それとも債先売り/株先買いといったようなトレードをするようなCTA主導相場が復活したのか?という2つの需給的な考えがあるのですが、よくは分かりません。それも加重よりも単純平均型が強い展開、NT倍率が現物ベースで10.45倍まで跳ね上がっていきました。今日は配当落ちなのですから、それを考えると日経平均で実質220-230円高ですから、相当強い相場付きだったということになるのでしょう。


・しかし、ちょっと気になるのは債券動向。英国債40年債が7年ぶりに「札割れ」を起こし、米国5年債も不調。これまで米国では大規模な入札が行われてきて、いずれも良好~無難の水準で乗り切ったのですが、ここにきて旺盛な債券買いが衰えてきたという感じもします。FRBの買い切りオペは下支えになるのでしょうが、昨日のように米債が売られてドルが売られていく動きというのは嫌な傾向(もし株が安ければトリプル安)でして、今後もこの傾向が続くようだと米国からの資本流出を懸念する必要が出てきます(嫌なドル安)。ただ、足元でリスクアペタイトが高まっていますから、リスク性商品にマネーシフトが起っているのであれば、マクロ指標の改善による景気底打ちを見込んだ動き(金融相場)として捉えることもできます。これに関してもマネーフローを占ううえでとても重要となりますから、常にクロスマーケットを意識したいところではあります。



・投資主体別売買動向。今週ははっきりと変化がありました。


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これまでは外国人売り/信託銀行買いという構図が一辺倒だったのですが、この構図が変化しました。外国人がごくわずかですが買い越しに転じました。そしてそれに対抗して買ってきた信託銀行が売り越しに転じました。そして自己が大幅に買い越しているのも分かります。先物市場では外国人は売っては来ているのですが、都地銀が大幅に買い越しています。このことから先週からの上昇は(信託ではない)銀行の期末備えのヘッジ売りの買い戻しが先行し、先物主導で上昇する過程で自己が裁定買いをかなり入れたのではないかとの構図が出来上がります。ただ、この動きは受け渡しT+1の今月末30日までは続く可能性があるものの、それ以降は不透明な部分があります。あくまでも期末要因の需給構図です。


・そして外国人が現先合わせるとほぼフラットなのですが、現物ベースで小幅買いまで戻ってきたのは変化があるのかもしれません。これに関しては継続性が問われるところで、今後全般相場が騰勢を強めていく段階で買い越し基調が鮮明となれば、需給の面では底堅い相場が継続されるところなのかもしれません。個人に関しては売り越しなのですが、これに関してはあまり重要視する必要はないでしょう。押し目買い・吹き値売りに徹している感もあって逆に需給の面でしこりを作らないという印象を受けています。


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by kabu-gion | 2009-03-26 18:19 | マーケット雑感

まちまち~権利確定日で駆け込みの動きも

今日の東京株式市場はまちまちとなりました。


日経平均 8,479.99(-8.31)円
TOPIX 818.49(+5.77)
225先物(09/06) 8,440(+40)円


USD/JPY(15:30) 97.57円(みずほCBリファレンス)




・TOPIXは8連勝、SQ日から負けなしなのです。4年ぶりなのですね。


・NY市場。寄り付きから金融株中心に利食い売り優勢でスタートしました。プリンストン大学のクルーグマン教授が銀行の国有化について「最終的にはそうなるだろう」と述べ、「預金者は保護されるが、大手銀行は接収される」との発言も重しとなりました。金融株はウェルズ・ファーゴが-10.65%、JPモルガンが-9.15%、バンカメが-8.33%。2月のFHFA米住宅価格指数は前月比+1.7%となったこともあり押し目買いにプラス圏に浮上する場面もありましたが、利食いが勝った格好の展開で、DJIAは115.89ドル安の7,659.97ドル、NASDAQは39.25安の1,516.52。債券相場はまちまち。2年債入札が行われ、応札倍率が2.71倍(前回は2.63倍)と好調な結果となりました。またFRBの買いオペで30年債も含まれるということが買い材料となったものの、依然として需給懸念がくすぶる形。10年債利回りは2.70%(前日は2.65%)。


・東京株式市場・前場。寄り付き前の外資系証券の売買注文動向は、11社ベースで売り3370万株、買い1480万株、差し引き1890万株の売り越し、金額9社ベースでも売り越しとの観測となりました。8時50分に貿易統計が発表され、市場予想109億円の赤字に対して824億円の黒字となりました。輸出・輸入が大幅減となったものの、対中輸出は前月増となりました。寄り付きは小幅続伸で始まりました。しかし、先物で8,460円で寄り付いた後は売りが出され、その後はマイナス圏での推移となっていきました。但し、3月期末の権利付き最終売買日ということもあり公益株など高配当株を中心に駆け込みの買いが入り、加重型はしっかりに推移していました。しかし、ドル円相場が貿易黒字を受けたり、あるいは仲値でのドル余剰観測、ユーロ中心にクロス円の売りなどが出され97円台に入る局面で輸出株中心に売りが優勢、指数はじり安となっていきました。10時31分には先物で8,340円まで売られる場面もありましたが押し目買いも入り、前引けはやや戻して午前の取引を終えました。


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・後場。後場寄りは前引けよりも40円高いところで始まりました。その後、バスケット買い観測や、中国人民銀行が経済の底打ちを宣言したとの報道から先物でも8,500円のゾーンを超えるところまで買い進まれました。しかし、ドル円が午後も軟調推移、その後14時台の8,370円のところまでもみ合いながら下値を切り下げる展開が続きました。そして売り一巡後は買い戻しなどが入ったり、中国関連の商社や鉄鋼などがしっかりでプラス圏に浮上する場面もありました。結局引けでは225は小幅安もTOPIXはしっかりで取引を終えました。債券市場は軟調。2年債の入札で中長期ゾーンへの売り圧力があったほか、海外勢とみられるまとまった株先買い/債先売りがあるとの観測でJGBFは42銭安の139.03円。



・今日で受け渡しベースでの本年度相場が終わりました。3月の月中平均は日経平均で7,560.46円、TOPIXは740.87となっています。そして明日からは実質新年度相場入りします。これまでは2月からの下落局面からバッドバンク構想の不透明さやら、米銀の国有化懸念やらの問題でTOPIXは700ポイント割れのところまであったのですが、シティの業績改善報道から公的のリフティングでよく800台まで戻したなぁ、という感じでしょうか。



ゴールドマン・サックスの公的資金返済計画のニュースがポジティブな材料として受け止める向きがありました。もともとゴールドマンの収益性は堅固だったのですが、リーマン・ショック以降は保有資産やトレーディング環境において流動性危機からのボラティリティ・リスクに晒され、当局から予防的な処置としてTARPの一斉資本注入を受けるところまで甘んじ、投資銀行の旗を降ろして銀行持ち株会社となってしまったわけです。しかし、今年に入ってから金融当局の必死の流動性供給策によりボラティリティ・リスクが収束しはじめ、収益環境が改善していきました。


・公的資金返済の根本は収益性の改善にあったりするのでしょうが、AIGの巨額ボーナス問題に端を発した当局の金融監督強化で政府介入を嫌がったのも一因なんでしょう。4月にも結果が出るストレステストで再度資本注入を受けざるをえない金融機関が出てくることも十分想定され、金融業界そのものは依然として厳しい状態なんでしょうが、今後ゴールドマンに追随できる金融機関とそうでない金融機関との差は、歴然としていくのでしょうね。それを見極める作業こそが4月相場の焦点だったりするのかもしれません。



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by kabu-gion | 2009-03-25 17:05 | マーケット雑感

続伸~ガイトナー効果と御祝儀買い?

今日の東京株式市場は続伸しました。


日経平均 8,488.30(+272.77)円
TOPIX 812.72(+21.16)
225先物(09/03) 8,400(+220)円


USD/JPY(16:00) 98.16円(みずほCBリファレンス)



・御祝儀買いですね。後場はもう相場どころじゃなかったですかね。ブルームバーグでは実況していたりしました。とにかく侍ジャパン、連覇おめでとうございます。


・NY市場。朝方に米財務省がバッドバンク構想について取りまとめたものを発表しました。骨格としては(日経の朝刊の繰り返しになりますが)、


①米財務省は金融安定化法に基づき最大1000億ドルの資金拠出
②FDIC、FRBの保証・融資合わせて最大1兆ドルのバッド・アセット買い取り
③金融機関の資産売却希望を受けてFDICが入札、最も高い価格を提示した民間投資家と政府が官民共同ファンドを設立
④財務省と民間が同額出資、FDICが買い取り資金の調達を保証して買い取る。
⑤CDOと引き換えに融資するFRBの新制度を拡充


このようなものが発表され、債券王ビル・グロース氏率いるPIMCOやプライベートエクイティのブラックロックなどがこの構想に前向きに検討していると報道され、寄り付きから堅調に始まりました。そしてNY時間10時に発表された2月中古住宅販売件数が前月比+5.1%(年率472万戸)となり、サプライズを呼んだ格好となりさらに上伸していきました。リスク志向の高まりから原油相場が急騰したことからエネルギー株にもフォローとなりました。GSが中国工商銀の株式を売却するのではないかとの観測も金融株の追い風となり、バンカメが+26.01%、JPモルガンが+24.67%、シティが+19.47%となりました。DJIAは今年最大の上げ幅497.48ドル高の7,775.86ドル、NASDAQは98.50ポイント高の1,555.77となりました。S&P500は安値から20%戻したことから「強気相場」に移行しました。債券市場はやや軟調。株高や今週に2年、5年、7年債(合計980億ドル)の入札を控えて需給懸念もあるものの、FRBの米長期債買い入れが1週間に2-3回にわたり行われるとのことから押し目は拾われる展開となりました。10年債利回りは2.65%(前日は2.63%)。


・東京株式市場・前場。寄り付き前の外資系証券の売買注文動向は、11社ベースで売り3060万株、買い2920万株、差し引き140万株の売り越し、金額9社ベースでは買い越しとの観測となりました。寄り付きは買い気配スタート、8,400円で始まりました。その後は戻り待ち売りの圧力が次第に大きくなり、じりじりと上げ幅を縮小する展開、9時46分には空売り規制を7月末まで延長するとか、与謝野財務相が閣議後の会見で「一時的な株上昇で、今まで考えてきたことをやめる水準には戻っていない」との発言があったものの、市場はあまり材料視することなく一時先物で8,300円まで売られる場面まであってその後は8,300円台の狭い範囲内でのもみ合いとなりました。


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・後場。後場寄りから先物に数百枚が単位の売りが断続的に出され、さらに上げ幅を縮小しました。その後8,260円のところまで売られた後は狭いレンジ内でのもみ合いとなりました。GLOBEX米株先物が軟調に推移したことから13時48分には8,230円まで売られるところまでありましたが、売り一巡後は次第に買い優勢の展開となっていきました。14時台に入るとしっかり、為替市場でドル円が98円に乗せていく中で8,300円台後半のところまで買いが入っていきました。14時39分にWBC決勝で日本が連覇を果たしたあたりから騰勢を強めていき、現物は終盤に一時8,500円台に乗せるところまでありました。引けではややインデックス売りに押されるも大幅続伸で今日の取引を終えました。債券市場は小動き、戻り売り優勢の中JGBFは変わらずの139.45円。



・バッド・アセットの買い取り計画について。今回は2月のように不透明の中失望感で売られる感じではなく、素直に好感しました。個人的には昨日も書いたとおり額が少ないのではないかと思っていたのですが、もう一つの不透明材料であった、こんな金融危機の中、AIGの巨額ボーナス問題で金融監督が強化される中で買い手の民間ファンドなんて出てくるのだろうか?という懸念がPIMCOとブラックロックによって払拭されたというのは大きいですね。民間ファンドを呼び込めるスキームになったのは良かった感じがあります。


・日経にもありますが、例えば簿価価格が100ドルの資産を84ドルで買い取るとした場合には12ドルを官民で折半して出資し、残りの72ドルは借り入れで賄いFDICが保証する(ノンリコース融資)というスキームは民間ファンドのリスクテイクに十分配慮した感じなのでしょう。またガイトナー財務長官が「銀行救済で追加資金が必要となる可能性」について言及したことも将来のバッドバンクの枠増額に含みを残した感じでこれも好印象でした。



リスク回帰志向がこのところ続いています。如実な面ではコモディティがしっかりしているところですね。ソフトはまだまだなのですが原油(WTI)が1バレル53ドルのところまで戻ってきたりしています。さらには足元で高金利通貨が力強い動きなどをしています。リスク志向回帰の源泉はFOMC以降のLIBOR金利の大幅低下でインターバンク間の信用が回復しつつあることで資金循環が上手く効いていることなのだろうと思われます。


ドルLIBOR3ヵ月金利の推移(出所:BBA)


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・商品市場や為替市場ではマネタリーインフレの懸念があるという解説があるのですが、先日掲載した貨幣乗数からはデフレ懸念の方が足元強いわけで、ドル札をジャブジャブに刷っても流動性資金の準備のために連銀の地下倉庫に眠っているだけだったり、あるいは金融機関の自己資本増強のためのファイナンスに使われてしまうので、結局マネーサプライに反映されていく可能性は限定的ではないかとも思うのです。そんな中で商品なり高金利通貨に資金が向かっていることは、インフレ懸念というよりも投資資金のリスク志向が先のFOMCを通過して高まっているとみることの方が妥当ではないかと思われます。


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by kabu-gion | 2009-03-24 17:35 | マーケット雑感

上伸~政策期待?

今日の東京株式市場は上昇しました。


日経平均 8,215.53(+269.57)円
TOPIX 791.56(+26.79)
225先物(09/03) 8,180(+320)円


USD/JPY(15:30) 96.25円(みずほCBリファレンス)




・今日はさすがに一服かと思いきや、終値で8,200円台回復です。


・NY市場。クアドループル・ウィッチング(指数先物/オプション・個別株先物/オプションの清算日)で荒れ気味の展開となりました。AIGのボーナス問題に端を発した金融監督強化が嫌気されたほか、第1回申し込みが締め切られたTALFについて申込額が想定された2000億ドルをはるかに下回る47億ドルだったことも嫌気材料となりました。個別でGEが証券会社の引き下げの観測があったことも売り材料視されました。DJIAは122.42ドル安の7,278.38ドル、NASDAQも15.50ポイント安の1,457.27。債券市場はやや軟調。18日に急上昇した反動で利食い売りが優勢となり、980億ドルの入札を控えて需給懸念もあったようです。10年債利回りは2.63%(前日は2.60%)。


・東京株式市場・前場。寄り付き前の外資系証券11社の売買注文動向は、売り3260万株、買い1890万株、差し引き1370万株の売り越し、金額9社ベースでも売り越しとの観測となりました。寄り前に1-3月法人企業景気予測調査の発表があり、大企業の景況判断BSIが-51.3となりました。寄り付きは先物で小幅高、現物では小幅安でスタートしました。そして9時13分あたりで、WSJでガイトナー米財務長官が「民間セクターと協力するのが信用危機を解決する唯一の方法」として銀行のバランスシートから不良資産の切り離しと信用危機の解決には民間セクターの協力が不可欠との見解を示したことを受け買い戻し優勢、9時14分には現物は8,000円台に乗せて堅調、先物も9時24分に8,000円台を回復しました。その後は9時53分に高値8,090円まであった後8,000円台中盤のところでもみ合いの展開となっていました。ドル円もガイトナー長官の発言を受け96円台回復となり、これも輸出株の買い戻しを誘う展開となりました。


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・後場。後場寄りは窓を空けてスタート。8,110円で始まった後は上値追い、一時8,150円まであって三井物産がストップ高を付けるなど金融・資源に値を飛ばすものが目立ちました。13時に米財務省が不良資産を買い取る官民共同ファンドに750-1000億ドル拠出との報道がなされたものの、ややこの点については消化難のまま上値でもみ合いの展開となりました。公的資金が600億円の買いを入れたのではないか(本当かどうかは別として)との観測が売り方の手仕舞いを誘う形となっていきました。14時台までは小動き、上下60円の値幅にとどまったものの、14時39分には8,170円まで付け、引けにかけてさらに引き締まる動きとなり、14時52分には8,180円まであって終盤は日中高値圏で推移していきました。債券相場は甘い展開、株高でリスク志向がやや高まったことも売りの背景要因となりました。JGBFは12銭安の139.45円。




・今日のところは公的資金流入というよりはベア型ファンドの解約による買い戻しによるインパクトが大きかったのではないか?という感じでもあります。期末を意識しての需給面での買い要因が短期的なモメンタムを作ってしまった格好です。先物の手口では欧州系のUBSやニューエッジの買いが目立つようです。


・買い戻しの材料となったのがガイトナー財務長官のバッドバンク構想をめぐる政策期待であったことはいうまでもありませんが、官民共同ファンドの額として総枠1兆ドルの中で財務省が750-1000億ドルを拠出するというプランとなるようです(詳細はロイターの「情報BOX:米財務省による不良資産買い取りプランの詳細」を参照)。FRBとFDICが最大5000億ドルの買いを入れますので残り4000億ドルは民間拠出ということになります。


・「レガシー」証券プログラムは民間拠出を促すという点でよく練られた案だと思います。但し、やっぱり焦点となるのはこの官民共同で1兆ドルという総額で本当に足りるかどうかというところです(TALF枠を使えば再増額ありなのですが、IMFでは米国のローン関連で生じる世界の金融機関の損失見込みが累計で2兆2000億ドルとの推計)。バッド・アセットの評価は現在行われているストレステストで査定されるのですが、この結果如何で買い取り枠が増額含みであることを提示できるかどうか、これが市場の評価を分けるのではないかと思われます。バッド・アセットの買取価格の査定で思いっきり低く設定すれば1兆ドルの枠で足りる理屈になるのでしょうが、それで買い取りに応じる金融機関があるのだろうか?と考えると、どうしても枠の増額が必要ではないかと思うのです。


・とにもかくにも今晩のガイトナー財務長官の発言が当面の相場の方向性を決定しますので、どのようなものになるか、注目ですね。仮に発言内容で市場が失望してしまうと再度催促相場にも陥りかねず、これを受けてのNY市場、ということになります。ガイトナー財務長官の評価は日々落ちていますので、ここで挽回できるかどうか、瀬戸際の会見ということになろうかと思われます。


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by kabu-gion | 2009-03-23 16:48 | マーケット雑感

今週の予定

今週の予定をまとめておきます。


【国内】
23日・・・1-3月法人企業景気予測調査、2月スーパー売上、2月コンビニエンスストア売上、1月1日時点の公示地価
24日・・・10-12月資金循環統計、2月日銀金融政策決定会合議事要旨
25日・・・2年債入札、日銀山口副総裁挨拶
26日・・・2月貿易収支、2月企業向けサービス価格指数
27日・・・2月CPI、2月商業販売


【海外】
23日・・・米2月中古住宅販売
24日・・・米1月FHFA住宅価格指数
25日・・・独3月Ifo企業景況感指数米2月耐久財受注米2月新築住宅販売
26日・・・米10-12月GDP確定値、米ガイトナー財務長官議会証言
27日・・・米2月個人所得・消費支出、米3月ミシガン大学消費者信頼感指数改定値


このようなところとなります。今週は目立った経済指標はありませんが、国内ではプレ短観として注目される1-3月法人企業景気予測調査の発表が行われます。海外では耐久財受注が重要で、あとは住宅系の指標も関心を集めそうです。



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by kabu-gion | 2009-03-22 21:35 | マーケット雑感

まちまち~FOMCは満額回答も75日線が抵抗

今日の東京株式市場はまちまちとなりました。


日経平均 7,945.96(-26.21)円
TOPIX 764.77(+0.10)
225先物(09/06) 7,860(-60)円


USD/JPY(15:30) 95.57円(みずほCBリファレンス)



・FRBの国債買い入れは満額回答なのですが、為替が重くしました。


・NY市場。朝方は利益確定売りに押される展開となりました。FOMC声明文までは相場は軟調な展開となっていました。そして米東時間2時15分に声明文が発表されました。声明文は以下の通り(和訳はロイター)


1月の会合以降に入手した情報は、経済が引き続き収縮していることを示している。雇用喪失や株式・住宅資産価値の下落、信用状況のひっ迫が消費者心理や個人消費を圧迫した。売上見通しの悪化や与信獲得の困難さは、企業による在庫や設備投資の削減につながった。多くの主要貿易相手国も景気後退に陥る中、米輸出は低迷した。短期的な経済見通しは弱いが、金融市場や金融機関の安定化に向けた政策措置が、財政・金融政策上の刺激策と相まって、持続可能な経済成長の緩やかな回復に寄与するとFOMCは予想する。


国内外の経済の一段の緩みを踏まえ、インフレが引き続き抑制されると予想する。さらにインフレが当面、長期的に経済成長と物価安定を最も促進させる水準を下回って推移する若干のリスクがあると考える。


こうした状況の中、景気回復を促し物価安定を維持するために、FRBは利用可能なあらゆる手段を用いる。FOMCは、フェデラルファンド金利誘導目標水準をゼロ─0.25%に据え置く。FF金利を長期間、異例に低水準とすることが経済状況により正当化される可能性が高いと予想する。住宅ローン・住宅市場を一段と支援するため、政府機関が保証するモーゲージ担保証券(MBS)を最大7500億ドル追加購入し、今年の総額を最大1兆2500億ドルとすること、また年内の政府機関債の買い取りを最大1000億ドル増やし、最大で総額2000億ドルとすることにより、FRBのバランスシートを一段と拡大することを本日決定した。さらに、民間クレジット市場の状況改善を助けるため、FOMCは今後6カ月間に最大3000億ドルの期間が長めの米国債(longer-term Treasury securities)を購入することを決定した。FRBは、家計や中小企業向け与信を促すためにターム物資産担保証券ローンファシリティー(TALF)を導入した。TALFの対象となる担保の範囲はその他の金融資産を含むよう拡大される可能性が高い。FOMCは引き続き、金融・経済動向の進展を踏まえてFRBのバランスシートの規模や構成を慎重に監視する。



今回の声明に賛成票を投じたのは、バーナンキ委員長、ダドリー副委員長、デューク、エバンズ、コーン、ラッカー、ロックハート、タルーロ、ウォーシュ、イエレンの各委員。




これを受けて債券市場が暴騰状態、株式も金融株中心に買い進まれ、外国為替市場ではドルが売られる展開となりました。


DJIAの日中足


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10年債の利回り推移


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とりわけ10年債利回りの低下幅は1営業日としては1962年の「ツイスト・オペ」以来の大きさとなりました。10年債利回りは2.54%(前日は3.01%)。株式市場でも借入コスト低下が景気回復を促すという見方が優勢となり、またTALFの適格担保拡大や増額で金融機関のバランスシートから不良資産分離を促しやすくなるとの見方で金融中心にほぼ高い展開、DJIAは90.88ドル高の7,486.58ドル、NASDAQはIBMがサン・マイクロシステムズを買収するとの報道から同社株が79%高と暴騰、29.11ポイント高の1,491.22となりました。


・東京株式市場・前場。寄り付き前の外資系証券の売買注文は、11社ベースで売り2740万株、買い1210万株、差し引き1530万株の売り越し、金額9社ベースでも売り越しの観測となりました。寄り付きは先物で7,960円、現物は再度8,000円に乗せて始まりました。その後はドル円相場が軟調だったことを受け単純平均型の輸出株を中心に利益確定売りが引き続きだされたものの、加重型の金融株は政策評価の買いでやや強弱対立する中で225は小幅マイナスに転じていきました。


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後場。後場は週末を控えて取引低調な中、ドル円相場が再度95円台に押され、輸出関連中心に下げ幅を広げる展開となりました。一時先物で7,840円まで売られたものの、押し目の買いは入り、その後は様子見・見送りムードが漂う展開となりました。引けに大口のインデックス買いが入りやや下げ幅を縮めて取引を終えました。金融株は堅調推移となり加重型のTOPIXは小幅5日続伸となりました。債券市場は日米金融政策で国債の需給タイトを促す政策を好感、JGBFは72銭高の139.57円。



・FOMCについて。個人的な見方は、基本的に以下の通りです。


①米国債買い入れ規模としてはかなり大きい額であり、株式市場で金融株中心に買われるのは当然。TALF適格担保拡大や枠の増額はバッドアセットの分離を促すことへの期待も大きかった。


②債券が売られてのドル安(=米国からのマネー流出)ではないので、基本的に悪いドル安ではないことを抑えておくことが肝要。インパクトがあまりに大きく、ドル買い持ちの短期筋が投げているというのが実情。


・米国債買い入れは金融政策上とても重要なことだったと考えています。個人的には満額回答以上の印象を持ったのです。それはこのブログでも何度か述べましたが、企業部門では社債発行コストを引き下げること、金融機関及び消費部門ではバッド・アセットの拡大を促すモーゲージ金利の高止まりに歯止めを掛ける必要があったのです。金融機関のバランスシートにおける問題を解決させる必要が喫緊の課題としてあったわけです。


・さらには米国のデフレの圧力は予想以上で、リーマン・ショック以降、マネーサプライをマネタリーベースで割った貨幣乗数がすさまじい勢いで低下しているのです。


貨幣乗数(マネーサプライM2/マネタリーベース)の推移(出所:FRB)


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これは、昨年来、流動性不足を補う意味でドルを大量に刷ったのですが、米国金融機関がバッド・アセットを大量に保有し、期間内にその劣化が進み自己資本が毀損していったことから、貸し渋りが起きて、結局は信用創造が機能不全に陥ったのです。その結果金融恐慌の経済まで落ち込んでいったのです。ここで何もしなければデフレの脱却には程遠くなり、先延ばしすればデフレスパイラルを深刻化させる懸念があったわけです。米国債の買い入れやTALF枠の拡大によって、ヘリコプターでドル紙幣を市中にばら撒いて信用創造のプロセスを回復させてマネーサプライを増やしていかなければ景気回復も何もないのです。このあたりは日本の長期デフレ不況を教訓にした感じもありますね。


・米財務省のファイナンスも当然有利になるのですが、これは巷で話されていているわけで、敢えて深く突っ込むことはしません。しかしながら、これがFRBの第一目標だとは捉えてはいません。あくまでも上記目標を達成させるための「金利低下+マネーサプライ増加政策」であるということを抑えておくことが必要なのではないかと思うのです。



・話は変わって投資主体別売買動向。


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外国人の売りが継続していますが、やや売り越し幅が縮小しています。これが結果的にSQ以降の相場上昇の際、売り圧力を低下させた可能性がありますね。今後外国人の売りが止まるかどうか、これが8,000円超え定着を需給的に占ううえでは大事になってくるのでしょうね。


・それでは今週もお疲れ様でした。よい週末をお過ごしください。


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by kabu-gion | 2009-03-19 17:16 | マーケット雑感