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今日もまちまち~動意薄・値幅に乏しい展開

今日の東京株式はまちまちとなりました。


日経平均 8,832.85(-25.08)円
TOPIX 832.60(+1.63)
225先物(09/06) 8,860(-30)円


USD/JPY(15:30) 100.40円(みずほCBリファレンス)




・上下110円程度の動きですから動意薄ですね。後場は凪の展開でした。


・NY市場。カリヨン・セキュリティーズのメイヨー氏がUSバンコープを「売り」に指定。「住宅ローン関連の問題には悪化が比較的進行しているものもあるが、リセッションの影響が他の資産に及ぶのに伴い、他の分野の問題はこれから加速する余地がある」としたことから金融株中心に売り先行で始まり、DJIAは100ドル超の下げとなりました。また、サン・マイクロシステムズが一株あたりの買い付け値段9.40ドルは安すぎるとしてIBMからの買収交渉を拒否、ハイテクも反落基調となっていきました。素材も産業用金属価格の下落やドイツ銀行のアナリストが鉄鋼セクターの収益見通しを引き下げ軟調となりました。引けにかけてはメレディス・ホイットニー・アドバイザリー・グループの創設者、メレディス・ホイットニー氏がCNBCで金融セクターが「森から抜け出す」には来年半ばまでかかるが、同セクターの有形資産には価値があり、株価はこれとともに上昇するとコメント。全般買い戻しを誘う形となりました。フォードが創業以来で最大規模(99億ドル)の債務圧縮を完了したこともポジティブ材料となりました。DJIAは41.74ドル安の7,975.85ドル、NASDAQは15.16安の1,606.71となりました。債券市場は軟調。今週実施される590億ドルの入札が需給懸念として蒸し返され売り材料視。10年債利回りは2.93%(前日は2.89%)。外為市場は株安で円以外の通貨でドルが強い展開となりました。


・東京株式市場・前場。寄り付き前の外資系証券の売買注文動向は、11社ベースで売り1870万株、買い1920万株、差し引き50万株の買い越し、金額9社ベースでは売り越しとの観測となりました。寄り付きは小幅安でスタートした後は過熱感からの戻り売りなどに押され、9時56分には一時8,800円台を割り込むところでの推移となりました。しかし、その後は買い戻しから全般も戻り基調、8,800円台の半ばから後半で推移し、前引けには8,910円まで先物にあって高値引けとなりました。


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・後場。後場寄り前に日銀金融政策決定会合の結果が発表され、


①無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0.1%前後で推移するよう促す
②適格担保の範囲を拡大(政府に対する証書貸付債権・政府保証付証書貸付債権の適格担保範囲の拡大/地方公共団体に対する証書貸付債権の適格担保化)


という内容となりました。これを受けての市場の反応としては債券が若干買い戻される程度で株式や外為市場にはニュートラルとして受け止められました。それよりも香港市場が軟調に推移していたことから後場寄りは売りから始まり、その後8,830円まであった後はもみ合い、8,840円~8,910円のレンジ内での取引に終始しました。13時30分に豪州中銀が予想外に政策金利25bpの利下げを行うとしたものの豪ドルが乱高下するのみでその他の通貨にはあまり影響しませんでした。大引けにかけても終始方向感には乏しい展開、動意薄のまま取引を終えました。債券市場は値ごろ感から押し目買いが入り反発となりました。日銀会合の中身は新味に欠けると受け止められ、小動きとなりました。JGBFは8銭高の137.08円。外為市場も豪ドル以外は方向感が欠ける展開、100円台中盤のところとなりました。



・今日のところは方向感がない、という感じですね。ややNロング/Tショートの巻き戻しも入ったのですが、気迷い感があって終始方向感がつかめず、十字足的な足形を形成しました。



・昨日のNY市場に関しては、メイヨー氏対ホイットニー氏の金融機関に対する見方の相違という構図だったのでしょうか。ホイットニー氏はもともとサブプライム問題の深刻さを指摘し、金融機関に対して弱気なレポートを出し続けてきたのですが、ここにきてややトーンが変わってきた感じだったのに対してメイヨー氏がリセッションの深刻化から貸倒引当を巨額に計上する必要があったりして弱気の見方をしており、金融に強弱ある感じだったのでしょう。ホイットニー氏は今の金融機関が持つ有形資産価値はボトム圏にあり、今後上昇するかもしれない、ということに対してメイヨー氏は住宅ローン関連の問題には悪化が比較的進行しているものが一部あるが、リセッションの影響が他の種類の資産に及ぶということなのです。どちらの見方が妥当なのか今の段階では分からないのですが、おそらくメイヨー氏の言っていることは商業用不動産(これはもう下落が顕著)や自動車ローンなど個人向けクレジット部門など金融機関が保有するバッド・アセットの損失が拡大するというものなのだと思われます。


・CMBS(商業用不動産担保ローン)についてはちょうど朝方にS&Pが不動産市場の不振や資金調達手段の欠如、景気後退を理由に「AAA」格付けも含め見直し後に格下げが行われる「確率が高い」としているというアナウンスがありました。また、英紙タイムズでIMFが世界の不良資産が4兆ドルに達する見通しを発表し、そのうち米国のバッド・アセットは2.2兆ドルから3.1兆ドルに拡大する見込みであることとしています。このことから再度米国を中心とした金融機関のバッド・アセットをめぐる問題がクローズアップされる可能性もありえる、といった感じでしょうか。ストレステストの行方も含めて今後金融機関の評価に注視すべきではないかとも思われます。



・日銀金融政策決定会合について。金融政策に関しては3月18日に長国買い入れ増額を行ったばかりですから、新たな策はこんなものなのでしょう。それ以上に3月の短観を総括した経済見通しを出しています(詳細はBOJのサイトから)


 わが国の経済情勢をみると、海外経済の悪化により輸出が大幅に減少していることに加え、企業収益や家計の雇用・所得環境が悪化する中で、内需も弱まっている。金融環境をみると、CP・社債市場の発行環境は改善しているものの、全体としては厳しい状態が続いている。これらを背景に、わが国の景気は大幅に悪化している。今後は、内外の在庫調整の進捗を背景に、輸出・生産の減少テンポは緩やかになっていくと予想されるが、国内民間需要は更に弱まっていくとみられるため、わが国の景気は、当面、悪化を続ける可能性が高い。物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、石油製品価格の下落や食料品価格の落ち着きを反映して足もと低下しており、今後は、需給バランスの悪化も加わって、マイナスになっていくとみられる。景気・物価の先行きについては、2010 年度までの中心的な見通しとしては、中長期的な成長期待やインフレ予想が大きく変化しないもとで、2009年度後半以降、国際金融資本市場が落ち着きを取り戻し、海外経済が減速局面を脱するにつれ、わが国経済も持ち直し、物価の下落幅も縮小していく姿が想定される。こうした下で、見通し期間の後半には、物価安定のもとでの持続的成長経路へ復していく展望が拓けるとみられるものの、このような見通しを巡る不確実性は高い。


 リスク要因をみると、世界的な金融情勢や海外経済の動向次第では、わが国の景気が下振れるリスクがあることに注意する必要がある。また、企業の中長期的な成長期待が低下し、設備や雇用の調整圧力が高まることを通じて、国内民間需要が一層下振れるリスクもある。金融環境が厳しさを増す場合には、金融面から実体経済への下押し圧力が高まり、金融と実体経済の負の相乗作用が強まる可能性がある。物価面では、景気の下振れリスクが顕在化した場合や国際商品市況が下落した場合には、物価上昇率が一段と低下する可能性もある。この場合、企業や家計の中長期的なインフレ予想が下振れるリスクに注意する必要がある。



このようになっています。前回と比べて、日銀短観を踏まえて外需に関しては在庫整理に目途が立ったことでやや改善といった感じでトーンが変わりましたが、現状の金融不安による内需の下振れに警戒しているといった感じです。この点については株式市場でも内需系が弱い動きになっていることからしてある程度市場でも織り込みに図っている感がありますね。


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by kabu-gion | 2009-04-07 17:09 | マーケット雑感

まちまち~9,000円手前の動き

今日の東京株式市場はまちまちとなりました。


日経平均 8,857.93(+108.09)円
TOPIX 830.97(-0.39)
225先物 8,890(+160)円


USD/JPY(15:30) 100.79円(みずほCBリファレンス)




・先物では9,000円にタッチしましたが、やはり買い疲れ感があったようですね。


・NY市場。3月の雇用統計は非農業部門雇用者数が66.3万人減少、失業率は8.5%だったものの、市場予想とほぼ一致する内容となりました。3月のISM非製造業景気指数が40.8と前月の41.6から低下したことがやや嫌気され利益確定売りに押される場面もありましたが、バーナンキFRB議長の講演で金融機関の安定に向けてあらゆる手段を用いると発言したことから金融株に買いが入り、ウェルズ・ファーゴが+6.59%、バンカメが+4.97%、シティが+4.01%となりました。またリサーチ・イン・モーション(RIM)の業績見通しにおいてアナリスト予想を上回るものになることからハイテクもしっかりの展開となりました。DJIAは39.31ドル高の8,017.59ドル、NASDAQは19.24高の1,621.87となりました。債券市場は軟調。バーナンキ議長発言において経済危機が終息に向かえばインフレ抑制に向けて流動性対策を解消する柔軟性をFRBは確保すべきであるとのことが売り手掛かりとなりました。10年債利回りは2.89%(前日は2.77%)。外為市場ではリスク志向の高まりから円とドルが売られる展開、ドル円は終値で5ヶ月ぶりの高値を更新しました。


・東京株式市場・前場。寄り付き前の外資系証券の売買注文動向は、11社ベースで売り1690万株、買い1680万株、差し引き10万株の売り越し、金額9社ベースでも売り越しとの観測となりました。寄り付きは買い気配スタート、8,950円で寄り付きました。現物は自動車やハイテク関連中心に買い気配で始まりました。その後は9,000円手前にして戻り売りなどが出される展開となり、8,900円を割り込むところまでありましたが、下値での買い意欲は強く、売り方の買い戻しも誘ってその後は8,900円台中盤で推移していきました。その後外為市場でドル円がじり高となっていく動きを好感して先物に買い物が入り、10時29分に先物で9,000円を付け、10時32分に9,010円まで買い進まれました。ただ、目先目標達成感があったことや短期的な過熱感が意識され、その後は8,900円台後半のところでのもみ合いとなりました。


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・後場。後場寄りは8,990円で始まり、その後先物で9,000円に再度タッチするものの、その後はまとまった売りが出され、8,900円を割り込むところまでありました。その後は持ち直し、13時台は8,900円台前半のところでの取引となりました。方向感が出ない展開がしばらくは続きましたが、その後メガバンクが「3行すべて赤字」観測からマイナスに転じ、TOPIXに売りが出されていく中で徐々に下値を切り下げていく動き、14時15分にはTOPIXがマイナスに転じていく流れとなりました。その後225にも利益確定売りが出され、14時31分に8,830円、14時49分に8,820円までありましたが、引けにかけて短期筋の買い戻しなどを誘う展開で、そこからはやや値を戻して引けました。225は108円高に対してTOPIXは0.39ポイントのマイナスとなって取引を終えました。債券市場は軟調。株高円安など外部環境に加えて与謝野財務相が補正予算について増額含みであるとのコメントが嫌気され、下げ幅を拡大して引けました。JGBFは41銭安の137.00円。外為市場は夕刻に掛けてしっかりとなり、101円台に突入しました。



・今日のところはリスク志向の高まりが強まる展開でした。クロスマーケット間で、


 債券売り/株式買い/円売り/高金利通貨買い/(金を除く)商品買い


このようなフローが足元でおこっていたのでしょう。このようなフローは主にCTAなどの短期筋が取ってきているのだと思われます。このような流れは昨年のベアー・スターンズ破綻の直後に起きた動きによく似ています。その結果、IMMの投機筋のポジションがNETで円売りに転じており、このあたりで今のマネーフローがデータ的にも裏付けられるような形になりました。



IMMドル円ポジションの推移(出所:CFTC)


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・この動きはブル/ベア」のシナリオでいえば「ブル」のシナリオを織り込んでいる形になります。今後はどこまで「ブル」のシナリオを先取ることができるかどうか、という感じでしょうか。昨年は4月から7月にかけて、金融機関の問題(リーマン/GSE)が浮上するまで堅調だったのですが、今回も持続性はどうなのか?という感じなのでしょう。昨年の経験則でいくのならば楽観にマーケットが傾いたときの反動はかなりきつかったですし、あるいは(今後何も出てこなければ)レベル感というものが問題になっていきます。前者であれば、米国金融機関の決算で再度「ベア」に傾く場合もあるでしょう。そして、後者であれば、長期金利の1.4%台、あるいは原油の52ドル台、さらにはドル円の101円台というものがファンダメンタルズに即したレベルであるのかが問われる相場があるのかもしれません。債券がこれから一段と安くなるようであれば国内系からの「債券運用損/株式運用益」から、債券と株式を「合わせ切り」みたいな動きも出てきて需給的に水準訂正が行われていく可能性もあります。


・いずれにせよ、過度なベア相場→(その修正で)過度なブル相場→(その修正で)過度なベア相場といったサイクルをサブプライム問題が発生して以降どのマーケットでも行っていますので、今は楽観でもよいのでしょうけど、いずれその反動もあるのかもしれない、ということは心がけておきたい感じですね。



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by kabu-gion | 2009-04-06 17:52 | マーケット雑感

今週の予定

今週の予定をまとめておきます。


【国内】

6日・・・2月景気動向指数、日銀金融政策決定会合(~7日)
7日・・・日銀白川総裁会見
8日・・・3月景気ウォッチャー調査
9日・・・2月機械受注、3月工作機械受注
10日・・・3月マネーストック、3月金融政策決定会合議事要旨、オプションSQ


【海外】

7日・・・RBA金融政策決定会合、NY連銀がTALF第2回オペを実施、米2月消費者信用残高
8日・・・SECが空売りの価格規制に関する会合を開く予定BOE金融政策委員会
9日・・・米2月貿易収支、米3月輸入物価、米3月チェーンストア売上
10日・・・英米市場休場(Good Friday)


このようなところとなります。国内では日銀の金融政策決定会合が行われます。利下げは行われないものの、新たな金融緩和策、資金繰り対策が出されるかどうかが焦点となります。あとは先行指標の2月機械受注などにも注目でしょうか。海外ではオーストラリア及び英国でも同様、金融政策を決定する会合が行われます。一段の金融緩和策があるのかどうかに注目です。週後半からはイースターですから海外ではお休みムードとなるのでしょうね。

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by kabu-gion | 2009-04-05 21:16 | マーケット雑感

3日続伸~伸び悩み

今日の東京株式市場は続伸しました。


日経平均 8,749.84(+30.06)円
TOPIX 831.31(+4.67)
225先物(09/06) 8,730(+40)円


USD/JPY(15:30) 99.50円(みずほCBリファレンス)



・まぁ、伸び悩みも仕方ないでしょう。31日から今日の高値まで800円弱騰がっているわけですからね。


・NY市場。経済指標では新規失業保険申請件数が66.9万件と26年ぶりの高水準となりましたが、FASBによる時価会計の緩和が決定されたことから金融株に買いが入りました。さらにG20金融サミットで、雇用維持・創出のために5兆ドルの財政支出を行い生産を4%拡大させることや、IMFの拠出拡大で経済的混乱を乗り切るため、貿易再活性化に向けた資金を必要な国に提供することなどが取り決められ、リセッション脱却への取り組みを評価する形で資本財などのセクターも買い進まれました。またダウ・ケミカルがR&Hの買収が完了したことで同社株が+12.83%となるなど素材もしっかりとなりました。DJIAは216.49ドル高の7978.08ドル、NASDAQは51.03高の1,602.53となりました。債券市場はFRBが75億ドルの国債買い入れを行うものの、時価会計緩和で金融株が買い進まれたことが重石となりました。10年債利回りは2.77%(前日は2.65%)。外為市場はECB理事会で25bpの利下げ(政策金利は1.25%)に留まったことや、株高でリスク志向が強まりユーロなどが買われ、円及びドルが下落しました。ドル円も100円に急接近していきました。



・東京株式市場・前場。寄り付き前の外資系証券の売買注文動向は、11社ベースで売り1790万株、買い3610万株、差し引き1820万株の買い越し、金額9社ベースでも買い越し観測となりました。寄り付きは先物市場でCMEの円建ての水準(8,945円)よりも低い、8,900円でスタートしました。現物株も買い気配でスタートするものが多く、堅調な地合を継続していきました。9時18分には外為市場でドル円が5か月ぶりに100円を回復し、100.18円まで買い進まれました。ただ、短期的な戻りのピッチが速いことから、利食い売りもそれなりに出されてその後は伸び悩みで推移していきました。10時には先物で8,800円のレベルを割り込み、その後8,770円まであった後は8,800円を挟んでの動きとなりました。


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・後場。昼休み中にNYタイムズ紙が財務省書簡でGM破産申請の用意があると表明と報道、あるいはワシントン・ポスト紙が米政権の作業部会がGMに破産申請するように促すとの報道からややドル円が伸び悩み、後場寄りは前引けよりも安く寄り付き、その後12時33分には8,730円まで売られ、前日比変わらず近辺まで値を消す展開となりました。その後は売り方の買い戻しも入り、13時台になると8,870円まで先物で買い進まれる場面もあって、再度堅調地合となっていったのですが、上値での戻り待ちの売りや週末、特に雇用統計の発表を今晩に控えていることもあって、その後は上値が重い展開となっていきました。14時台になるとTOPIX型の売りが観測され、銀行株がマイナス圏に沈むとじりじりと上げ幅を縮小していきました。14時30分過ぎからは先物にまとまった売り物も入り、日中安値を切り下げる展開となると14時32分に現物もついにマイナスに転じていきました。その後は買い戻しもやや入り、結局伸び悩んで引けたという感じの終わり方となりました。債券市場は株先買い/債先売りの流れから朝方から続落基調、G20金融サミットで財政支出拡大が嫌気されました。JGBFは40銭安の137.41円。



・今日のところはCMEドル建てが9,030円で帰ってきたことから、9,000円トライという向きもあったのでしょうけど、やはり短期的な過熱感もあったのだと思います。4営業日で800円も騰がってみたり、騰落レシオが126.74まで上昇して買われすぎ感があったのでしょう。


・気になることが3点。ちょっと総強気な空気もありますから、手綱を締める意味でも考えてみたいところです。


・まずはバリエーションについて。二段波動研究会のブログの宮地鉄工さんも朝方の記事で述べておられましたが、やはり日経平均ベースの予想PERは104.69倍であり、TOPIXベースでも119.15倍と100倍を超えた驚異的な数字なのです。このような中で日経平均でPBR1倍水準(8,989円)を超えて上昇していくのはかなり割高感があると認識しておいた方がよいと思うのです。当然、PER100倍を超えてみたって企業業績がV字に改善するのであればそれは容認されるのでしょうけど、日銀短観で示されたように今後の業績のモメンタムは下げ渋る程度なのであり、急激に改善するには程遠いのです。景況感が改善しているのは確かで、それはそれで好感するに値するものであり、それを市場が好感したからこそ3月の安値から26%も戻していったわけです。それでもクレジットバブルが弾ける前の水準にV字で戻るとは想定することは難しいと考えると、バリエーションからここから10,000円だとかそういう声には耳を傾けにくいわけです。


・2番目は昨日決まったFASBの米時価会計基準の緩和についてです。これについては詳細は今後発表されるのですが、MBS(モーゲージ担保証券)などの資産評価について、企業はかなりの裁量権を持って行使することができる、ということなのです。これによって金融機関のQ1業績は評価損が圧縮できるおかげで2割程度改善できるのではないか、との見方もあります。これを受けて昨日のNY市場は好感したのです。しかしながら、この時価会計基準の緩和策はおそらくレベル3資産を対象にしているのですが、市場性のある商品に時価会計を止めてしまえば当然評価額と時価との乖離ができてしまうことになるのですから、バランスシートの透明性はなくなります。当然住宅ローン担保証券(RMBS)なり商業用不動産ローン担保証券(CMBS)の値段なんてmarkitで調べることができるわけです。証券化商品などに評価損を計上しなくてもよいので一時的に見せかけの利益を出すことができても、それらの商品が下がれば下がるほど金融機関の本当のバランスシートは実質的に痛んでいくわけで、結果として問題を先送りするということになるわけで、政府なりの抜本的な対策を行わなければ、中長期で売り要因として意識される懸念はありますね。


・さらには株式市場は浮かれてはいても、クレジット市場の改善はまだまだといった感があることです。確かに日銀の社債買い入れでシングルA以上のCDSはタイト化しているのですが、トリプルB以下のCDSはワイド化したままです。


アドバンテストの株価とCDSスプレッド推移(出所:TFX)


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NECエレクトロニクスの株価とCDSスプレッド推移(出所:TFX)


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アドバンテストはAA-(JCR)、NECエレクトロニクスはBBB+(R&I)となっています。トリプルB格以下の起債は前も書いたと思いますが全く行われておらず、資金調達の選択肢があまりありません。特にCDSスプレッドがワイド化したままの銘柄については起債なんてほど遠いわけで、当然資金繰りの問題にもかかわってくる話ですから、これから行われる企業側のウォーニング、あるいは業績発表のシーズンに差し掛かった時に再度警戒されていく可能性があります。


・さて、今晩は雇用統計です。予想数字は非農業部門雇用者数は66万人減少(レンジは52万2千人~75万人)、失業率は8.5%程度と見込まれています。市場はある程度は織り込んだかんじもありますが、予想外のネガティブサプライズになると楽観していた市場は数日間なのかもしれませんが揺り戻しが入る場合もありますので、十分注視しておく必要がありそうです。


・それでは今週もお疲れ様でした。よい週末をお過ごしください。

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by kabu-gion | 2009-04-03 17:24 | マーケット雑感

大幅続伸~日本版「本国投資法」好感

今日の東京株式市場は続伸しました。


日経平均 8,719.78(+367.87)円
TOPIX 826.69(+32.87)
225先物(09/06) 8,690(+310)円


USD/JPY(15:30) 98.73円(みずほCRリファレンス)



・いやはや商いが凄い。29億株は今年最大ですね。


・NY市場。朝方発表された2月のADP雇用レポートは市場予想を下振れた74万2千人減だったことを受け、雇用情勢の一段の悪化から売られてスタートしました。しかし、3月のISM製造業景気指数は36.3(前月は35.8)と持ち直し、新規受注に改善が見られたことから買い優勢の展開となっていき、指数はプラスに浮上、さらに2月の中古住宅販売成約指数は前月比+2.1%だったことも好感されました。ガイトナー財務長官がBloombergで金融市場には改善の「心強い兆候」がみられると発言、金融株もしっかりの推移となりました。午後に発表された2月の自動車販売では、前年比でGMが-42.5%、フォードが-38.9%、クライスラーが-36.9%、本邦勢ではトヨタが-36.6%、ホンダが-33.7%、日産が-35.2%となったものの、前月比ではプラスに転じるメーカーもみられ自動車市場も底打ち期待があり破産法処理観測が強いGMも値を戻していきました。DJIAは152.68ドル高の7,761.60ドル、NASDAQは23.01高の1,551.60となりました。債券市場は小しっかり、ADP雇用レポートをISM製造業景気指数で相殺、FRBによる買い入れに対して株高と強弱観分かれる展開となりました。10年債利回りは2.65%(前日は2.66%)。為替市場ではユーロ圏失業率が3年ぶりの高水準となり欧州通貨売りの展開となりました。



・東京株式市場・前場。寄り付き前の外資系証券の売買注文動向は、11社ベースで売り2110万株、買い2520万株、差し引き410万株の買い越し、金額9社ベースでも買い越し観測となりました。寄り付きは買い気配でスタート、8,530円で寄り付いた後は、やや利食い売りが優勢となっていくものの、押し目では買いが入り、高値圏での推移となっていきました。税制改正で海外子会社の配当課税撤廃する方針が出されたことから輸出関連が総じて大幅高、コア系にリバランスの買いなどが入り、主力株が値を飛ばす展開となっていきました。GLOBEX米株先物も堅調に推移していたこともあり、次第高の様相を呈していく展開となりました。


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・後場。後場寄りは前場の流れを引き継いでしっかりの展開でスタートしました。そして12時40分あたりに225先物に2000枚程度の成り行き買いが入り、一段高となっていきました。朝方から値を飛ばしていた自動車やハイテクなどがさらに上値を追い、銀行株も急伸していきました。13時24分には8,700円を突破し、13時49分には8,770円まで騰がっていきました。通信などの公益株の一角を除いて全面高の様相となりました。14時台後半に掛けては利食い売りに押される場面があったものの、終始買いが途切れない展開となって、大幅高で取引を終えました。債券市場は軟調。10年債入札への懸念からヘッジ売りが出されて後場先物が急落する展開となりました。10年債入札はテール5銭と前回よりも広がったものの市場では無難~やや低調入札と受け止められるも株高が地合を悪くさせました。JGBFは34銭安の137.81円。外為市場ではECB理事会を今晩に控えてポジション調整の動きとなりました。ドル円は98円後半で推移、夕方になって99円台にしっかりとなっていきました。



・今日は欧州系と思われる向きのコア30銘柄へのリバランスの動きだったという観測もありますので、外国人が買い戻しを入れる相場だったようです。後場寄りの動きは債先が急落していく中ですので、どうやら「債先売り/株先買い」のオペレーションがCTAなどを中心に行われていたのではないかと思われます。


・今日の買い材料はNYが高かったから、というよりも日本版「本国投資法」が効いたのだろうと思います。ホンダが10%高なのは米新車販売で前月プラスだったという解釈もあろうかと思うのですけど、それならばソニーが9.18%も上昇する理由にはならないわけで、やはりそういった材料が好感されたのではないかと思われます。今日の日経朝刊のおさらいになりますが、これまでは海外子会社からの配当には海外の税率と日本の税率(40%)の差が課税されていました。これを税制改正で撤廃することになり、これまでは課税分を引き当てて最終利益を出していたわけですが、その必要がなくなったことで純利益が押し上げられるという公算だったり、あるいはその分浮いたお金で事業構造改革費を計上したりできるわけです。日経の試算では20社合計で1兆円の引当金があり、この一部が最終利益として計上できたりするわけで、それは増額修正といった形で出てきたりすることも考えられます。それを好感しての買いが今日の主因だったのではないかと思うのです。外為市場ではややこれを円買い要因として警戒していた向きもあったのですが、その資金は海外で再投資に使われるのでしょうし、企業のドル資金調達難ということもあって、わざわざ円転する動きは限定的だとみられています。



・金融サミットの共同声明草案の要旨がロイターで流れていました。財政支出については「拡大」を確約するものの、具体的な約束を示すものではなかったのはある意味で米英日と独仏の財政支出に関する考えの相違を浮き彫りにしたのかもしれません。基軸通貨ドルの不支持については、米中首脳会談でドルに代わる国際準備通貨創設について協議されなかったことから、とりあえずその懸念の火消しには成功したようです。中国だって対米資産は膨大ですから、IMFの特別引き出し権(SDR)を準備通貨に設定してわざわざドルの地位低下を招くようなことは出来ないのでしょうね。



・先週の投資主体別売買動向が公表されました。


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外国人が売りに転じ、個人も現物信用ともに売り越し。一方で信託銀行と自己の買い越しでした。先物では信託銀行に加え都地銀の買いも目立っていたことから、先々週と同じように、ヘッジ外しの先物買いが自己の裁定買いを誘い騰がっていったという構図ですね。但し、それはあくまでも期末までの動きであり、来週に発表される今週の売買動向が当面の需給を占う上で重要となってくると思います。

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by kabu-gion | 2009-04-02 17:26 | マーケット雑感

反発~高値引け

今日の東京株式市場は反発しました。


日経平均 8,351.91(+242.38)円
TOPIX 793.82(+20.16)
225先物(09/06) 8,380(+260)円


USD/JPY(15:30) 98.77円(みずほCBリファレンス)




・新年度スタートの相場は相当強い展開でしたね。


・NY市場。朝方発表された経済指標では、1月のS&Pケース・シラー住宅価格指数が前年比-19.0%と過去最大の落ち込み、3月のコンファレンスボード消費者信頼感指数が26.0(前月は25.3)、3月のシカゴPMIが31.4(前月は34.2)となりました。TEDスプレッドが1を割り込み信用市場の改善がみられてきたことや、2日にFASB(米国財務会計基準審議会)が時価会計基準の緩和を2日にも行うのではないかとの観測で金融株が総じてしっかり、シティが+9.5%、バンカメが+13.10%となりました。また前日急落したアルコアについてBHPビリトンが買収するのではないかとの観測から急反発したことも地合を改善させました。半面GMが続急落。3月の販売実績が目標の2/3に届かないと明らかにされたことが嫌気されました。結局全般指数は期末のドレッシング買いなども入り、DJIAは86.90ドル高の7,608.92ドル、NASDAQは26.79高の1,528.59となりました。債券市場は朝方の弱い経済指標を受けて買い優勢の展開となり、10年債利回りは2.66%(前日は2.72%)。外為市場では円が本邦勢の海外資産シフトや麻生首相の「日本は依然として危機的状況にある」との発言から急落、ドル円は99円台となりました。


・東京株式市場、前場。寄り付き前の外資系証券の売買注文動向は、売り1410万株、買い1530万株、差し引き120万株の買い越し、金額9社ベースでも買い越し観測となりました。8時50分に3月日銀短観が発表され、主だったものは以下のようになりました。


①大規模製造業現状DI -58(Est.-55)
②大規模非製造業現状DI -31(Est.-25)
③大規模製造業先行きDI -51(Est. -52)


これを受けて外為市場では円売り圧力が増し、ドル円で99円台中盤まで円安が進行しました。寄り付きは先物で8,200円でスタートしました。そして寄り付き直後に、オバマ大統領が「GMはプレパッケージ型破産法の適用が最善」、「クライスラーは伊フィアットとの提携がまとまらなければ破産法を適用して売却する用意がある」と語ったことがBloombergで報道され、ドル円が一気に98円台前半まで下落していく展開、株価もそれに呼応する展開で一気に前日比マイナスのところまで沈み、8,090円までありました。その後、この報道に対して政府高官から「GMの現状に関するオバマ政権の見解は30日から変わっていない」という発言から外為市場とともに反応して急に買い戻しが入り、10時19分には8,310円まで買いが入っていきました。その後も戻り売りを吸収しながら上値試しの展開となり、前引けにかけてインデックス買いなども入り、前場の高値引け(直近の値から51円高)となりました。


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・後場。後場寄り前のSGXでやや売り物が優勢となって、後場寄りは先物で30円安、現物は62円ほど安いところでスタートしました。その後は短期筋による戻り売りも優勢となるも8,200円台中盤で落ち着いた取引となりました。しかし、14時台になると売り方の買い戻しや外国人などの買いが入り、急速に上げ幅拡大、14時48分に日中高値を更新してからは一本調子の上げとなり、高値引けとなりました。債券市場は小動き。明日の10年債入札を控えてヘッジの売りなどに上値が重い展開となりました。JGBFは前日比変わらずの138.15円。




・今日の相場は短期的な過熱感が指摘され、一昨日の地合悪からたまっていたヘッジの外しが入ったのではないかなぁ、という感じです。テクニカル的にはちょうど先週27日の高値8,860円から昨日の安値8,060円まででちょうど800円幅の調整があったのですから、反発してもいいタイミングのところだったのかもしれません。



・日銀短観についてはネガティブにみるエコノミストが多かったのですが、個人的にはそんなにネガティブ視する必要はないのかなぁ、と思います。逆に景気ボトムアウト説が短観で裏付けられポジティブだったようにも感じられます。短観の現状DIについてはアンケート回収日が3月10日前後で、この時は日経平均なりTOPIXなりが終値でバブル後最安値を更新しており、こういったときに足元の景況感を質問されても「そりゃ悪いだろう、株価も安いし...」といった感じなので、現状DIについては過去最悪に下振れしたものの、あの状況を考えてみれば仕方なかったという感じです。ですから、現状DIは悪いのが当たり前といったとことで特にネガティブには映りませんでした。


・ポジティブだったのは、先行きDIが製造業で市場コンセンサスをやや上回る-51になったことでしょう。他にも、「国内での製商品・サービス需給」が大企業で3月には-59だったものが6月には-52まで改善していたり、あるいは経常利益において大企業で2008年度計画は-62.7だったのに対して2009年度計画は-19.7と下落モメンタムが緩和されていたりしたことです。これは全般の景気サイクルにおいてボトムアウトのサインを発している可能性が強いのではないかということです。景気についてはこの間から述べているとおり、国内の消費者態度指数や景気ウォッチャー調査、あるいは鉱工業生産の在庫指数の改善など、先行性のある指標については底入れ感を表す指標がみられる状況になっており、日銀短観の数字はそういった景気底打ちの可能性をさらに裏付けるものになったという点で総論はポジティブに捉えたいところです。


・しかし、ネガティブ要素もあります。それは資金繰り判断DIが大企業で-4(12月→3月の変化幅は-11)となっていることです。これは当然のことながら日本経済においても未だ信用収縮が続いていることが裏付けられていたという感じです。これに関しては前から申し上げているように設備投資の動向に影響を及ぼす可能性があります。このあたりは日銀や政府の即時対応が求められるところなのではないでしょうか。



・さて、今日の朝方から振幅の激しい相場を演出したGM問題。いよいよXデーが迫ってきていますね。NYタイムズで、政府はGMを「コントロール下での破綻」に導く意向であると伝えていたりします。それが伝わってからややリスク志向の高い通貨が売られています。GMの処遇については昨年来プレパッケージ型破産(3月30日記事参照)が想定されており、ハードランディングを避けようとする意図は伝わるのですが、やはり"Chapter11"はそれなりに印象的なものを与えます。風雲急を告げる形になっており、今晩のNY市場からは目が離せないところです。




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by kabu-gion | 2009-04-01 17:16 | マーケット雑感