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続落~CNBC報道に右往左往

今日の東京株式市場は続落しました。


日経平均 7,952.58(-16.45)円
TOPIX 778.10(-0.80)
225先物(09/03) 7.950(+40)円


USD/JPY(15:30) 91.36円(みずほCBリファレンス)



・今日の相場はいろいろとメモ書きすることが多く、慌しい感じでした。CNBCに左右される感じだったですね。


・NY市場。10日に延期されたガイトナー米財務長官による金融安定化策の発表を控えて株式市場は小動き。コカ・コーラやペプシコについて一部証券会社の投資判断のやターゲットプライス引き下げを嫌気して売られてDJIAの頭を抑えました。しかし金融株は地銀中心に上昇し、バンカメも12.40%高と大幅続伸となり相場を支える展開となりました。DJIAは9ドル安、CME225先物は8,185円。外為市場も小動き、債券市場は30年債に需給悪化懸念から売られる展開、10年債利回りも一時3%台に乗せたものの、これが押し目買いを誘う展開となりました。


・東京市場・前場。外資系証券の動向は11社で売り2050万株、買い2640万株、差引590万株の買い越し、金額9社も買い越し。朝方はCME225先物が高く帰って来たことや、米上院で景気対策法案の審議打ち切り動議が賛成多数で可決されたことを好感し、買い気配で始まりました。NY市場で金融株が上伸していたことからメガバンクや証券中心に買いが入りました。しかし、市況関連は甘く、全般に買いは長くは続かない展開の中で、CNBCが


 金融安定化策で「バッドバンク」構想を取り下げ


と伝わって8,000円台を割り込むところまで売られていきました。また今日の日経朝刊で「ロシアの民間債務繰延措置」と報道されたことからユーロが全面安商況、クロス円、ドル円(一時91円割れ)にも波及したことも手伝って上値がなかなか重い展開、8,000円挟み(この頃こういうのばっかり)での推移となりました。

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・後場。CNBCが前引け間際の時間帯に


 Bad Bank 2.0


なんて伝えられ、内容は不良債権買取に民間資本を参画させる、不良債権購入を企業に促進したり、コストの一部に政府保証を付与するとしました。それで為替が落ち着き、前引けよりも高いところでの始まり。その後は上値が重く、ポジション調整だったり、GLOBEXが軟調に推移していたことの警戒感から7,900円台で停滞商況となり、場面場面では安値を切っていく動きもありました。ただ、大引け間際には買い戻しも入ったりして下げ渋って取引を終えました。外為市場ではドイツ連銀総裁が「利下げをためらうべきではない」との発言からユーロが再び売り込まれる展開となり、乱高下商況となっていました。債券先物は変わらず。引け後にUBSの決算があり、Q4で81億CHFの赤字を計上しました。


・今日はバッドバンクを創設するとかしないとか、規模がどうなるのかなんていう観測報道に振り回されっぱなし。市場は景気刺激策よりも金融安定化策の行方に敏感になっている感じですね。額についてもTARPの枠で賄うだの、民間・公共出資で合計1兆5000億ドル(ワシントン・ポスト)との具体的な数字まで出る始末。まぁ、今晩のガイトナー長官の発言を聞かないことには何ともいえないですね。ただ、1兆5000億ドルでは足りない感も否めず、これを満額回答として受け止めるような感じではないでしょう。金融機関に対してデューデリジェンスをしっかり行い、今後バッド・アセットを追加して買い取る可能性に言及すればある程度満足してくれるかもしれません。


・今日は現状の相場・経済環境についての認識。白川方明日銀総裁がおっしゃる「負の相乗効果」と同じような構図です。

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今回は資産価格下落と信用収縮から金融の問題が生じ、カネ詰りの問題を引き起こし、これがマクロ経済に波及して生産やら消費やらにもダメージ喰らってミクロの企業活動にしても赤字を出したりして、仮に企業のデフォルトやら何やらがおこって金融機関にダメージを与えることになれば、上記の図の円がスパイラル化してしまって、循環を加速させていくのです。これを防ぐには、事の発端となった金融の問題を解決してスパイラルを防がなくてはならないと考えます。


・そのためにバッドバンク設立、つまり、バッド・アセットを金融機関のバランスシートから外すことが大事なのです。分母となる資本に資金を注入、あるいは増強したって引当金計上で消えてしまうリスクがあるわけでして、そのリスクを解消するには額は多くなりますが分子の資産を軽くさせることが重要なのです。現状ではクレジットクランチが収まっているわけではないので金融機関の問題を解決したって信用創造なんて出来っこないです。ですから、負のスパイラルに歯止めを掛けるという視点が重要なのです。そしてその後に景気刺激策が重要となるのでして、優先順位としては


①金融機関からバッド・アセットを切り離し、新たな金融機関の破綻を防ぐことによって負のスパイラルを食い止める
②景気浮揚のために財政政策を発動する


このようになると考えます。朝方モーサテで景気浮揚が第一、不良債権処理なんて...といっていたコメンテーターがいましたが、あれは個人的には間違っていると考えています。負のスパイラルを食い止めなければ、何も解決しないのです。


それではよい休日を!!


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# by kabu-gion | 2009-02-10 16:44 | マーケット雑感

抱き線~マーケットが抱いた猜疑心

今日の東京株式市場は反落しました。


日経平均 7,969.03(-107.59)円
TOPIX 778.90(-11.94)
225先物(09/03) 7,910(-150)円


USD/JPY(15:30) 91.07円(みずほCBリファレンス)


・NY市場。寄り前に発表された1月の雇用統計では、非農業部門雇用者数が市場予想を下回る59.8万人減少、失業率は7.6%。しかし、この程度なら織り込み済みというところもあり、金融安定化策を9日に公表する(10日に延期)ことを控えて金融株に買い戻し。バンカメが26.7%高、JPモルガンが19.64%高、シティが10.76%高。また雇用統計の中身の悪さから景気刺激策への期待も広がり、全般相場を押し上げる材料となりました。DJIAは217ドル高、CME225先物は8,390円。一方で景気刺激策で多額の財政負担が見込まれることから債券は売り、一時10年債利回りが3%台まで上昇する場面もありました。


・東京市場・前場。外資系動向は11社で売り2040万、買い1530万、差引530万株の売り越し、金額9社も売り。12月機械受注は予想を上回る-1.7%、1-3月見通しは+4.1%。但し、10-12月トータルでは落ち込みが大きくSGXでの反応は限定的。寄り付きは買い気配スタート。8,200円台を回復したものの、上値を買い上げる主体はおらず、早朝にニュースで出された、金融安定化策についてガイトナー財務長官による公表が一日遅れたこと、さらに民間資金も募り、規模などもそれ程大きいものにはならないのではないか?との見方から次第に戻り売りや失望めいた売りから上げ幅縮小。前場の安値圏での引けとなりました。

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・後場。8,100円を割り込み、8,050円まで売られる場面があり、TOPIXが後場寄り後マイナス、225も12時48分にマイナスに転じたものの、その後は8,100円挟んでの展開となったものの、内需系に幅広く売りが出され、一部のハイテクも朝高後値を消していく展開の中、14時20分あたりから指数も下げ幅拡大、8,000円割れが視野に入る展開、引け間際はこの水準での推移、しかし、大引けは安値引けとなりました。ドル円は朝方から1円も値を下げ、クロス円も次第安。本邦輸出筋とみられる売りや朝方買い付いた向きの投げも重なり91円割れまでありました。


・やはり昨日も書いたとおり気になるのは米債動向で、四半期定例入札(クォータリー・リファンディング)を控えて金利上昇のバイアスが掛かりやすく、それが為替相場なり株式相場なりを揺るがしていく可能性があるな、相場的には下手したらトリプル安への懸念も足元強いです。


米債のイールドカーブ(出所:FRB)

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・現状では当然、「悪い金利上昇」。企業活動にマイナスになったりするなど経済全般を冷やしかねないのは当然のことなのですが、最も気になるのはこの金利上昇がモーケージ金利に波及して、借り換えが上手くいかず、住宅ローンの支払いが滞り、住宅差し押さえが起きかねないこと。これはマクロ経済の問題ではなく、金融の問題であることを意識すべきで、住宅ローン債権を大量に持っている金融機関にとってそれは新たな不良資産拡大の種になるのです。そうすれば金融株への売りバイアスとして掛かるでしょうし、金融機関の経営を一段と圧迫させ、金融危機が一層深刻化してしまいかねないリスクがあります。それを防ぐのが昨日書いたとおり金融当局(FRB)の債券買い取りによる債券市場の需給改善です。昨日も書いたとおり、いつ、どのレートで買い取りを行うのか、ここが最大の焦点となります。


米モーケージ金利(出所:FRB)

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・あとは、猜疑心を抱かせたマーケットを如何に納得させるか、これはガイトナー財務長官の仕事ですね。市場の猜疑心から催促相場を招かせてしまうのか、それを打ち消せるのか、いきなりガイトナー長官はその手腕が試されている形です。今日は抱き線。期待先行で買い付いた買い方の失望売りから投げが出されて前日の足を完全否定した形。猜疑心で収まっておればまだ修復可能ですが、不信感の増大はやがていろいろな期待をぶち壊していきます。従って壊れないうちに市場の猜疑心を解いていけるのか、それが問われているのかも知れません。


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# by kabu-gion | 2009-02-09 18:02 | マーケット雑感

今週の予定

今週の予定をまとめておきます。


【国内】
2月9日・・・1月マネーストック、12月機械受注及び1-3月見通し、1月景気ウォッチャー調査、1月工作機械受注、決算(TDK、オリックス、日本製鋼所)
2月10日・・・決算(クボタ、ダイキン)
2月12日・・・1月企業物価、決算(日揮)
2月13日・・・オプションSQ、決算(東京海上)


【海外】
2月9日・・・決算(バークレイズ)
2月10日・・・ガイトナー財務長官が金融安定化策を公表(予定)、米3年債入札、12月米PPI、決算(UBS)、バーナンキFRB議長下院公聴会で議会証言
2月11日・・・TARP資金注入を受けた銀行8行のトップへの公聴会、米10年債入札、米12月貿易収支、決算(クレディスイス)
2月12日・・・米1月小売売上、米30年債入札、米12月企業在庫
2月13日・・・独10-12月GDP、ユーロ圏10-12月GDP米2月ミシガン大学消費者信頼感指数ローマG7


・今週も盛りだくさんですね。


・ポイントからすれば国内の経済指標は9日の機械受注という感じ。あとは13日の金曜日(暴落説!?)にオプションSQ。建玉は少ないものの、ややプットに傾いた傾向にあるので事前のふるい落としには注意かも。


・海外では明日のガイトナー長官の金融安定化策公表が重要。バッドバンク設立構想は規模が大事。ここで市場の満額回答を得られるかどうかが今後の相場を占う上でキーとなります。次はローマG7。為替問題以外にも保護主義の是正や金融安定化での協調行動が取れるかどうか。


・さらには米債の四半期定例入札(クォータリー・リファンディング)が控えています。金利マーケットは株式マーケット以上に神経質な地合。入札額が最大規模ですので結果次第では波乱あり、とみられています。当然為替相場にもインパクトがある行事ですので、常にイールドカーブのチェックをしておきたいところでしょうか。そしてこの入札はFRBの対応も焦点となります。すでにFOMCで国債買い取りを決めていますので、それはどのタイミングで、どのレートで行われるのか、両方を睨む必要があります。


こんなところでしょうか。


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# by kabu-gion | 2009-02-08 22:02 | マーケット雑感

blog再開しました

昨年の4月からお休みしておりましたが、ぼちぼち再開していこうかな、と。

ここまでの相場、あるいは経済環境についてあえて振り返ることは野暮かな、とも思います。

その代わりにこの1冊。

大暴落1929 (日経BPクラシックス)

ジョン・K・ガルブレイス / 日経BP社



書店の変な恐慌本よりも、この一冊で現状把握がある程度出来るのではないかと思われます。
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# by kabu-gion | 2009-02-07 21:47