タグ:為替 ( 106 ) タグの人気記事

反落~欧州リスクに攻防9750

今日の東京株式市場は反落しました。


日経平均 9,786.82(-78.81)円
TOPIX 918.24(-8.65)
225先物(09/06) 9,780(-70)円


USD/JPY(15:30) 98.08円(みずほCBリファレンス)



・ちょいリスク回避モードでしたね。しかし、往年の仕手系材料株が一斉高、マッチの連日のS高ってどうなの!?という感じで眺めておりました。


・NY市場。この日は経済指標の発表もなく、利益確定売り先行で始まりました。米上院の複数の共和党議員はオバマ大統領ににヘルスケア改革の一環とした政府が運営する医療保険改革に反対を表明したことからヘルスケア関連に売りが出されていきました。またマクドナルドの5月の既存店売上が市場予想に届かず下落しました。また利上げ観測も全般相場の重しとなり、FF金利策物市場では今年9月のFOMCで金利が引き上げられる確率は35%(前週は15%)となっていることも懸念材料となりました。DJIAは100ドル以上の下げとなっていましたが、引け前にクルーグマン教授が「振り返ってみて米リセッションの終了時が今年9月だったとしても驚きはない」と述べたことから金融株中心に急反発に転じDJIAはプラスに浮上しました。DJIAは1.36ドル安の8,764.43ドル、NASDAQは7.02安の1,842.40となりました。債券市場は過去最大級の入札を控えてヘッジ売りが出され、さらに中・短期債が売られる展開となりました。10年債利回りは3.89%(前日は3.83%)。外為市場ではS&Pがアイルランドのソブリン格付けを引き下げたことからユーロ売りとなったものの、テクニカル的な下げ過ぎの反動からポンドが買われました。


・東京株式市場・前場。外資系証券の売買注文動向は、10社ベースで売り1920万株、買い1610万株、差引310万株の売り越し、金額9社ベースでは小幅買い越しとの観測となりました。寄り付きは小幅安で始まりました。その後は売りが入って9,780円まであったものの、その後は金融株中心に切り返し、9時42分にはTOPIXがプラスに転じる場面がありました。しかし、戻り売り圧力は大きく9,850円を挟んだところでの一進一退の動きとなりました。下値では買い物が入るものの、上値では売り板が厚くなかなかプラスに切り返して上値を追う感じでもありませんでした。


a0120390_1818142.gif



・後場。アジア市場が下落基調となっていたことや、WSJ電子版で米国がG8財務相会合で欧州に厳格なストレステストを要請すると伝えられたことでユーロが下落、リスク回避の動きとなったことから後場寄りはギャップを空けて9,790円でスタートしました。その後は一時9,750円まで売られたものの、この価格には先物に1000枚単位の買いが並べられ、その後は100円程度の下落幅で安値圏でのもみ合いの展開となっていきました。結局9,760-9,790円のコアレンジのままでもみ合いながら推移したものの、現物は引けにインデックス買いが入り、下げ幅をやや縮小して引けました。債券市場は堅調。30年債入札は応札倍率が3.87倍(前回は3.82倍)、テールは12銭(前回は8銭)となり概ね順調な入札となったことや限月交代に伴うショートロールから期近に買い戻しが入り、また株安などを背景に上げ幅を広げ、JGBFは18銭高の136.62円となりました。外為市場では先ほどのWSJの記事をきっかけにクロス円が売られ、ドル円もそれに引きずられて軟調な展開、98円割れのところまで売られていきました。



・今日のところは一服でした。しかしながら9,750円の権利行使価格を割り込みたくない向きが買い支えたのでしょうか。9,750円に1000枚の板を並べてあからさまな感じでした。SQ前のいつもの攻防といった感じなのでしょう。



・今日は終日「欧州リスク」が意識されました。材料的には

①アイルランドのソブリン格付けをダブルAに引き下げ
②ラトビアの格付け見通し(アウトルック)をネガティブに引き下げ
③G8財務相会合で米国が欧州にストレステストを求めるという報道

こんなニュースフローが流れていました。この3つの話はリンクします。まず、アイルランドの格下げに関しては銀行システムを支えるための財政コストがこれまでの予想以上に大きくなるとの理由からでした。銀行システム維持が国の財政リスクを増大させているということですが、これはアイルランド特有の問題ではないようで、例えば中東欧のエクスポージャーが大きいオーストリアやグローバル金融バブル崩壊の痛みが大きい銀行を抱える英国などが次の格下げ懸念があるとロイターでは伝えています(焦点:アイルランド格下げに英国、オーストリアが続く可能性)。


・中東欧といえばラトビアの問題も含みます。通貨切り下げ観測が起きて以来オーバーナイト金利が30%に急騰しているようですから、金融市場は危機的な状況といえます。確かにCDSにしてもカウンターパーティー・リスク指数が低下して銀行が突然破綻するリスクというのはなくなったのでしょうけど、依然として東欧のCDSスプレッドはワイド化したままなんですよね(DB Researchのサイトを参照してください)。このような中東欧のエクスポージャーを抱える銀行を金融システム維持のために巨額の公的資金で支えるという構図ですから、ソブリン格下げの懸念は高まるといった感じなのでしょう。


・そこへきてWSJで米国が欧州銀にストレステストを要求(まぁ、その米国も議会監督委員会から失業率の想定値を上回った場合、再テストが必要との報道もなされましたが)するとのことですから、ちょっと困った話として意識させられますね。欧州圏の銀行を対象としたストレステストの場合には中東欧のエクスポージャーまで審査する必要があるのでしょう。米銀の場合は米国内の住宅ローン債権、クレジットローン債権、商業用不動産ローン債権などを査定すれば良かったのでしょうけど、欧州の場合は本国に加え、中東欧の国の経済状況の深刻シナリオを考えなければならないわけです。より「厳格に」査定するならば新興国がデフォルトした場合の損失額はいくらになるか?とかそういう計算までいかなければならないのでしょう。その結果もしかしたらIMFの新興国支援のための必要な額まで査定されてしまうのかもしれませんね。米国に隠されてあまり伝わっていませんが、欧州の金融システムの問題はカントリーリスクも内包する深刻な話ですから、非常に神経質になっていくものと思われます。


・欧州議会選挙はフランスこそ与党盤石だったものの、他の国は与党総崩れで、英国では労働党が本当に苦境で、政権がごたごたしていて、秋の選挙では保守党キャメロン政権が発足するのではないかとの見方が強いようです。そういう話を勘案してユーロやポンドを買い進めることができるだろうか?という感じなのですよね。



ポンドドルの日足チャート


a0120390_18423216.gif



-------------------------------------------------------------------------------------


相場の極意を見極め、解説していく宮地塾
罫線の中に現れる二段波動を相場観を高めることにより、正確に読み取っていく知識を身につけるために設立された、二段波動研究会
「多彩な執筆陣と本物を見抜く読者が創り上げる」新しい形態の新聞、ビスタニュース

人気ブログランキングへ
[PR]
by kabu-gion | 2009-06-09 18:22 | マーケット雑感

続伸~10,000円がみえた?

今日の東京株式市場は続伸しました。


日経平均 9,864.63(+97.62)円
TOPIX 926.89(+10.33)
225先物(09/06) 9,850(+70)円


USD/JPY(15:30) 98.47円(みずほCBリファレンス)



・10,000円の板があともう少しで見えるところまで来ました。


・NY市場。朝方に注目の5月の雇用統計が発表され、非農業部門雇用者数は34万5000人減(Est. 52万人減)、失業率は9.4%(Est.9.2%)となりました。非農業部門雇用者数の減少が市場予想を大幅に上回る結果となったことから、寄り付きは高く始まりましたが、年内の利上げ観測が急浮上、金融株に次第に売りが出される展開となりました。バンカメがデュポンを「中立」から「アンダーパフォーム」に引き下げ、同社株が急落したことも重しとなりました。DJIAは12.89ドル高の8,763.28ドル、NASDAQは0.60安の1,849.42となりました。債券市場は雇用統計を受け売り優勢、FF金利先物で2009年11月までに50bpの利上げを70%程度織り込む水準となったことから短・中期に売りが出される展開となりました。10年債利回りは3.83%(前日は3.71%)。外為市場はドルが全般買い優勢の展開となりました。米経済がリセッションから脱却すればドル建て資産の価値が上昇するとの見方からドル円で98円台、ユーロは1.4割れとなっていきました。


・東京株式市場・前場。寄り付き前の外資系証券の売買注文動向は、10社ベースで売り1290万株、買い2210万株、差引920万株の買い越し、金額9社ベースでも買い越し観測となりました。8時50分に4月の経常収支が発表され、6305億円の黒字(前年同期比-54.4%)となりました。寄り付きは9,820円でスタートしました。その後は買い物が入り、9時17分には9,900円を先物で回復し、その後は高値圏でのもみ合いとなりました。さらに10時17分には一時9,920円まで買い進まれていく場面がありましたが、上海市場が軟調で始まるとやや利益確定売りが強くなる展開で、上げ幅を縮小して前場の取引を終えました。


a0120390_1782791.gif



・後場。後場寄りは前引けよりもやや高いところで始まりました。その後は狭いレンジで推移していきました。GLOBEXが軟調に推移していたことから上値は追いづらいものの、依然として先高観は強く、下値では買い向かう動きもありました。14時に5月の景気ウォッチャー調査の発表があり、現状DIは前月から2.5ポイント上昇して36.7となり、基調判断を「景気の現状は厳しいものの、悪化に歯止めがかかりつつある」と上方修正しました。ただ、この指標を受けての反応はあまりありませんでした。指数は狭いレンジで推移も、三井住友などの金融株が引き締まり、全般堅調な展開で推移しました。債券市場は軟調、米国債売りの流れに引きずられる展開となりましたが、下値では拾う向きもありました。JGBFは40銭安の136.44円。外為市場ではドル円で戻り待ちの売りが出され、98.40円近辺でもみ合う展開となりましたが、ロンドン時間ではやや強含みの展開で推移しています。



・今日のところは結局は米国株式が雇用統計を受けまちまちで帰ってきたのですが、円安が進行してドル円98円台に入ってきたことを受けCME225先物は円建てで8,880円で帰ってきてそれに鞘寄せして始まって先高観が強まる形で10,000円まであと一歩のところまでいったのでしょう。



・雇用統計について。いろいろな受け止め方があるのだと思います。非農業部門雇用者数の減少幅縮小を受け米景気は底打ちの兆しが鮮明になったという見方も出来ますし、失業率は高止まりですからこれでGMの破綻の影響を受ける6月分はさらに悪くなるとの見方も出来ます。とはいえ、マーケット的には非農業部門雇用者数の減少幅縮小に着目しました。NY市場の反応としては、


①8時30分の発表を受け株先高・債券安・円除くドル売り(=リスク選好)
アトランタ連銀ロックハート総裁発言も加わりFF金利先物が急落、年内の利上げを織り込み始める
③一転してドル高、株安


こんな感じだったと思います。まぁ、52万人減の予想に対して34万5千人の減少にとどまったわけですからリスクアペタイトが高くなるのはいうまでもなく、債券が売られて株先が買われて円以外の通貨でドル安になるのはお決まりのパターンでした。しかし、債券は売られたままでしたが、同時に短期市場ではFF金利先物が急落して年内利上げまで織り込んでしまう水準にまでいったことから株式には将来の金利負担への懸念が重しになりました。さらに外為市場でリスクアペタイトの流れ以上にドルキャリーの妙味が薄れたのでしょうか、ドル買いに流れていきました。そして債券はこれまでの長期債が売られていく流れではなく、短・中期債が売られていく展開となりました。


雇用統計の日(6月5日)のイールドカーブ


a0120390_17122198.gif



・そして、今後インフレ期待や政策に対する思惑から長期債売りではなく金融政策の影響を受けやすい短・中期債の利回り上昇圧力がかかってくる可能性もあります。この点は早期の利上げが売りを呼ぶ格好となっていくのでしょう。但し、利上げとか出口戦略とか、明確にしておくことはありなのでしょうけど、今の段階でそれを声高に叫び、マーケットに織り込ませるのは時期尚早ではないか?とも思われます。仮に景気があまり回復していないのに利上げしてしまったら、景気を再度深押ししかねない懸念が残ります。


・今週は3・10・30年債の入札が650億ドル規模で行われ、また連銀の高官の発言が相次ぎます。この点で金利動向には一層神経質な相場展開となるのではないかと思われます(なんといっても米国の大得意様の中国が嫌がる長期債の入札が控えていますからね、外国中銀含む間接入札の割合をみておきましょう)。


-------------------------------------------------------------------------------------


相場の極意を見極め、解説していく宮地塾
罫線の中に現れる二段波動を相場観を高めることにより、正確に読み取っていく知識を身につけるために設立された、二段波動研究会
「多彩な執筆陣と本物を見抜く読者が創り上げる」新しい形態の新聞、ビスタニュース

人気ブログランキングへ
[PR]
by kabu-gion | 2009-06-08 17:13 | マーケット雑感

反発~日中値幅は55.84円

今日の東京株式市場は反発しました。


日経平均 9,768.01(+99.05)円
TOPIX 916.56(+5.57)
225先物(09/06) 9,780(+90)円


USD/JPY(15:30) 96.69円(みずほCBリファレンス)



・先物の9,700円台後半からの板って何なんだ!?


・NY市場。新規失業保険申請件数は62万1千件(前週は62万5千件)と減少し、さらに失業保険受給者数も18週ぶりに減少に転じたことから雇用情勢の最悪期を脱したとの見方から寄り付きから買い先行で始まりました。5月のチェーンストア売上高が失望を誘い、小売に売りが入って指数がマイナスに転じる場面もありましたが、銀行株に投資判断の引き上げが相次ぎ、RBCが割安と指摘したキーコープや債券部門の収入増の見通しがあるゴールドマン・サックスなどが買われました。さらにGSが2009年の原油価格を従来の65ドルから85ドルに引き上げ、2010年には95ドルに達するとの見方を示し、原油相場が急騰したことからエネルギー株に買いが集まりました。DJIAは74.96ドル高の8,750.24ドル、NASDAQは24.10高の1,850.02となりました。債券市場は軟調。新規失業保険申請件数の減少がリセッションの最悪期を過ぎた可能性があることから売り優勢、来週に10年、30年債の入札が行われることからヘッジの売りも出されました。10年債利回りは3.71%(前日は3.53%)。外為市場ではECB理事会後のトリシェ総裁会見で、政策金利は現時点で適正、今年末に掛けてユーロ圏の経済成長率のマイナス幅は大きく縮小する見通しを示したことからユーロに買いが入る一方で政局リスクからポンドが売られました。


・東京株式市場・前場。寄り付き前の外資系証券の売買注文動向は、10社ベースで売り1560万株、買い1690万株、差引130万株の買い越し、金額9社ベースでも買い越し観測となりました。寄り付きは9,780円でスタートしましたが、その後売りが出され9,730円まで売られ上げ幅を縮める場面もありました。その後は狭いレンジ、9,750円でのもみ合いに終始していく展開となりました。


a0120390_17184111.gif



・後場。後場寄りは前引けよりやや安い所で寄り付きましたが、その後は9,730円カイ、9,740円ヤリの展開となっていきました。商いも盛り上がらず狭いレンジでのもみ合いとなりました。先物の売り買いの板が厚く、終始動意は見られませんでした。ハイテクや金融など主力株に買いが入る半面でバルチック海運指数が24営業日ぶりに反落したことから海運がさえない展開となりました。引けにかけてはポジション調整の動きとなり、朝高だった住友鉱なども利益確定売りに抑えられました。債券市場は反落、米国債の流れを引き継ぎ大幅反落で始まった後はやや買い戻しの動きも入りJGBFは10銭安の136.84円となりました。現物債は4営業日ぶりに1.5%を割り込みました。外為市場では雇用統計を前に動きづらい動きも株高からユーロなどが買い進まれていきました。


・今日のところはもうSQムードなんでしょう。値幅が少ないのはマーケットプレーヤーにとって今の9,750円がちょうど居心地がいいのかな?という感じなのかもしれません。この権利行使価格を上回るにはまずいというプレーヤーがいたりして、なんていう話もあるようですが、良く分かりません。まぁ、今晩に雇用統計を控えて動きにくい展開ではありましたし、ロールオーバーの動きもいよいよ本格化しますから、あまり動かない展開のほうがスムーズに物事が運ぶのかもしれませんね。


・このところの金利上昇は結構いろいろなところで懸念されているようです。金利が上がれば当然インフレ期待が出てくるというものです。と同時にドルが売られます。インフレ期待から原油相場などのコモディティが上昇していきます。これが景気回復期の現象であれば利上げやマネタリーベースを抑制するなど金融調節して対処できるのでしょうけど、今は不況ですからね。なかなか中銀の舵取りが難しいのがあって、FRBも米国債の買い取りをしているものの、実際として金利を抑えきれていないのが実情ですね。この現象についての論点としては、


・本当に景気は回復つつあり、それを織り込む動きなのか?
・景気悪のインフレ(=スタグフレーション)に陥ことを示唆するのか?


こういったところがあるのだと思います。株式市場は前者を織り込むような動きだし、商品市場や外為市場では前者と後者を織り交ぜて考えているようにも思えます。個人的には「インフレとデフレが共存する可能性」とみているのですが、その理由としては、


未だに住宅価格など資産価格が下落している
長期金利の上昇やドル安はマネタリーインフレ懸念が根底にある


こんな感じです。住宅価格はS&Pケース・シラー住宅価格指数をみたって底打ち感がみられませんし、貸し渋りが起きているわけですから、当然(本来ならば望ましい)信用インフレには程遠いところにあります。しかし、原油やらのコモディティが騰がってきており、これがコストプッシュインフレへとつながります。さらには大量のドル札を輪転機で刷っていることからのマネタリーインフレへの懸念でドル安と債券安となっていますから、余計にコモディティの上昇に拍車をかける形となっています。それが行き過ぎればやがてデマンドの低下を促しコモディティの価格を抑えるものと思われますが、景気を腰折れさせてしまうリスクが当然出てきますから、このあたりの動向には気にする必要がありますね。


・雇用統計では非農業部門雇用者数が52万人減少、失業率が9.2%と予想されています。実体景気の悪さを印象付けるものとなるのでしょうけど、景気悪の中のインフレ懸念というのは気持ち悪いですね。ただ、大恐慌や日本のバブル崩壊のようにデフレスパイラルに陥ってしまったほうがはるかに深刻だという考え方もありますね。



・それでは今週もお疲れさまでした。良い週末をお過ごしください。

-------------------------------------------------------------------------------------


相場の極意を見極め、解説していく宮地塾
罫線の中に現れる二段波動を相場観を高めることにより、正確に読み取っていく知識を身につけるために設立された、二段波動研究会
「多彩な執筆陣と本物を見抜く読者が創り上げる」新しい形態の新聞、ビスタニュース

人気ブログランキングへ
[PR]
by kabu-gion | 2009-06-05 17:21 | マーケット雑感

7営業日ぶりに反落~押し目買いと利食い売りが交錯

今日の東京株式市場は反落しました。


日経平均 9,668.96(-72.71)円
TOPIX 910.99(-3.51)
225先物(09/06) 9,690(-70)円


USD/JPY(15:30) 96.16円(みずほCBリファレンス)



・反落しても押し目買いは入りますね。


・NY市場。5月ADP雇用リポートで民間部門雇用者数が市場予想52万人減を下回る53万2000人になったことから売り先行で始まりました。10時に発表された5月のISM非製造業景気指数は44.0(前月は43.7、市場予想は45.0)となり、4月の製造業受注も前月比+0.7%にとどまったことから利益確定売りが優勢の展開となりました。バーナンキ議長議会証言では大規模な財政赤字は金融の安定化にとって脅威、政府が赤字を埋めるために現在のような金利水準で無期限に借り入れを続けるのは不可能と述べたことや、EIAの石油在庫が予想外の増加で原油先物相場が下落しエネルギー株に売りが出されたことも重石となりました。DJIAは65.59ドル安の8,675.28ドル、NASDAQは10.88安の1,825.32となりました。債券市場は堅調、バーナンキ議長の発言やFRBが75億ドルの米国債買い入れを行ったことから買い先行となりました。10年債利回りは3.53%(前日は3.61%)。外為市場ではユーロ圏GDP改定値が過去最大のマイナスとなったことからユーロに利益確定売りの動きとなり、1.41ドルまで売られました。



・東京株式市場・前場。寄り付き前の外資系証券の売買注文動向は、10社ベースで売り3230万株、買い2770万株、差引460万株の売り越し、金額9社ベースでも売り越し観測となりました。8時50分に1-3月法人企業統計が発表され、企業設備投資は市場予想-26.5%に対して-25.3%となり、それほど深刻な落ち込みでなかったことからSGXでは押し目買いの動きとなり、寄り付きは9,690円でスタートした後、TOPIX型に買いが入る展開で9,750円まで戻して現物も一時プラスになる場面がありました。しかし、9,750円より上には先物で厚い売り板を形成しており、なかなかこれに買い向かう動きもなく、次第に息切れの様相となっていきました。


a0120390_18404040.gif



・後場。後場寄りは前引けとそれほど変わらないところで寄り付き、その後は利益確定売りが優勢となるも、9,690円近辺では押し目買いの動きもあり、次第に膠着感が強まる相場となっていきました。1日の日中値幅は100円にとどまる展開となり、終日もみ合う展開となりました。東芝のMSCIリバランスによる売り物も警戒されましたが、引けの売買でもそれほど波乱なく取引を終えました。終えました。債券市場は続伸。CTAなどの短期筋の先物買い観測や限月交代を控えての買い戻しも入り堅調となりました。JGBFは58銭高の136.94円。外為市場では今晩のBOE金融政策委員会やECB理事会を控えて小動きとなっていました。



・今日のところは利益確定売りと押し目買いが交錯していた感じですね。国際商品価格の下落から市況関連は甘かったものの、電気自動車関連で三菱自動車が大幅高となったりするなど、材料株への物色も旺盛で、全般嵩上げの相場が継続しているようです。



・投資主体別売買動向


a0120390_18405954.gif



先週は個人中心に利益確定売りを出し、外国人が買い進めたという感じの相場だったですね。外国人による買いはショートカバーなのか、リスクアペタイトの高まりでアンダーウエイトになっていた日本株を買ったのか、この辺りはよく分かりませんが、先物でも225で307億円の買い越しですから、日経平均で9,500円を抜いたところでのストップロスもそれなりに入っていたのかな?という感じを受けます。とりあえず、上を買う主体は外国人だった感じで、今後もこの流れが継続するのかどうかを見極めたいところなのかもしれません。心理的な節目である10,000円を突破して累積売買代金が大きくなる10,500円レベルまで押し上げるにはそれなりの買い主体がいないとなかなかきついものもあろうかとはおもいます。一方で個人は利食いですから、うまく回転を効かせているような感じを受けますね。9,500円レベルでヤレヤレの売りも出したのでしょうから、それなりに回転が効いている印象を受けます。

-------------------------------------------------------------------------------------


相場の極意を見極め、解説していく宮地塾
罫線の中に現れる二段波動を相場観を高めることにより、正確に読み取っていく知識を身につけるために設立された、二段波動研究会
「多彩な執筆陣と本物を見抜く読者が創り上げる」新しい形態の新聞、ビスタニュース

人気ブログランキングへ
[PR]
by kabu-gion | 2009-06-04 18:41 | マーケット雑感

6連騰~日中値幅は今年最小

今日の東京株式市場は続伸しました。


日経平均 9,741.50(+37.36)円
TOPIX 914.50(+0.94)
225先物(09/06) 9,760(+50)円


USD/JPY(15:30) 95.98円(みずほCBリファレンス)



・値幅が60円の相場でした。



・NY市場。4月のNAR中古住宅販売成約指数が前月比+6.7%となり、過去7年で最大の伸びとなったことから住宅関連のDRホートンなどが大幅高しました。オバマ大統領が議会に医療制度改革法案の通過を求めたことからヘルスケア関連もしっかりしました。半面で新株発行からJPモルガンやアメックスが軟調な動きとなり、指数は小動きとなりました。4月の米国自動車販売は前年比でGMが-26.3%、フォードが-21.2%、クライスラーが-44.8%。国内勢はトヨタが-38.4%、ホンダが-39.2%、日産自が-30.5%となりました。米国メーカーについては前月比プラスとなり、フォードも買われました。DJIAは19.43ドル高の8,740.87ドル、NASDAQは8.62高の1,836.80となりました。債券市場は小幅高。ガイトナー財務長官が中国で政府支出を削減する意向を改めて表明し、テクニカル的な売られすぎ感から買い戻しが入りました。10年債利回りは3.61%(前日は3.68%)。外為市場ではロシア政府高官による新興国の指導者が超国家的な国際通貨に関する話題からドル売りの流れとなり、ユーロは1.43ドル台まで上昇しました。


・東京株式市場・前場。寄り付き前の外資系証券の売買注文動向は、10社ベースで売り1660万株、買い2180万株、差引620万株の買い越し、金額9社ベースでも買い越し観測となりました。寄り付きは現物・先物ともに小幅高で始まった後9時18分に9,780円を付ける場面がありました。その後は利食い売りなども出され、9,730円付近で一進一退の展開となり、膠着感を漂わせる展開となりました。資源関連がしっかりも自動車や金融などのセクターが指数を圧迫となるも、中小型株への嵩上げ相場の様相となっていました。


a0120390_1755666.gif



・後場。後場寄りは前引けと先物で同値、現物もほぼ同じ水準で寄り付きました。その後はじり高となり、再度9,780円の高値にタッチする場面がありましたが、7,700円後半から7,800円台に掛けて先物の売り板が厚く、なかなかこれをブレイクするような買い物は入らない展開となりました。その後は9,750円のオプションの権利行使価格の近辺でのもみ合いとなり、動意薄のままの引けとなりました。引けでは東芝の増資によるTOPIX算出のリバランスの動きから加重型に売りが出され、TOPIXよりも225がアウトパフォームする形で取引を終えました。債券市場は小幅高。現物債で1.55%の水準まで売られる場面がありましたが、先物はしっかりの展開となり、JGBFは6銭高の136.36円となりました。外為市場では豪1-3月GDPが予想を上振れしたことからオーストラリアドル中心に高金利通貨が堅調に推移し、15時に掛けてドル円も持ち直して96円台に入りました。



・今日の相場は日中値幅が先物で60円、先物の出来高が225ラージで4万7413枚となるなど、極めて動意薄の展開となりました。閑散相場といっても良い感じの展開となり、盛り上がりには欠ける展開となりました。ただ騰落銘柄数では値上がり830に対して値下がりが715でしたし、マザーズ指数が10連騰していますから、依然として中小型株への物色意欲は旺盛と見ることもできます。Core30がマイナスで大型株こそいまいちですが、中小型株が堅調に推移していることは先導してきた株に利食いを入れ、出遅れていた銘柄に物色の矛先を向けているという感じなのでしょう。あるいは3市場の信用評価損益率が10.00%で、10週連続の改善で、信用の投資余力も大きくなっているのでしょうから、個人投資家の回転売買も効いているようにも思えます。


・但し、仮需の積み上がりには警戒を持たざるを得ない水準でしょうか。昨日発表された信用買い残が1兆0000億円で、今日発表された裁定買い残が1兆607億円で、今の時価総額が296兆4143億円で時価総額に占める仮需比率は0.695%ですから2007年みたいに膨大に積み上がっているわけではないものの、金額の絶対水準としては決して低くはないですので、上値が重くなると持ち高整理の圧力はかかりやすくなります。日々2兆円くらい商いが出来れば消化できるのですが、今の売買ボリュームだと持ち高整理に動いたときに下押す懸念がややあるのかな?という感じですね。裁定買い残については来週末にメジャーSQがありさらには7月にETFの分配落ちがありますので、今積み上がっている分に関してはいずれふるい落とされる可能性があります。信用需給についても明確に買い長ですから、取組もやや悪化していますので、ここから仮に10,000円より上に持ち上げていくにはどれだけかの実需の買いが入る必要が出てくるのではないでしょうか。



・あとは昨日の米新車販売が気になったですかね。今年に入って最高の販売水準だったですが、よくよく考えてみないといけないのは、この数字が自動車ディーラーのいわゆる「投げ売り」によってもたらされたのではないかという可能性があることです。前月はクライスラーの破綻があって、リストラの一環から閉鎖される予定のディーラーが大幅に値引きして投げ売りして在庫処分を行ったのではないか?ということです。そしてその結果としての今年最高水準の販売高だったとするならば、それは単価下落バイアスが働いていることになります。そしてその値引き水準が自動車の価格として今後定着してしまうと自動車メーカーの利益率低下につながったりする可能性があります。ただでさえインドのタタ・モーターズのNanoが20万円で買えるわけですし、そんな中で在庫処分で投げ売りせざるをえない状況であるとするならば、自動車の販売価格に下押しバイアスがかかりやすいですので、今後の自動車メーカーの収益環境を考える際にはこういった動きを注意深くみていく必要がありそうです。


-------------------------------------------------------------------------------------


相場の極意を見極め、解説していく宮地塾
罫線の中に現れる二段波動を相場観を高めることにより、正確に読み取っていく知識を身につけるために設立された、二段波動研究会
「多彩な執筆陣と本物を見抜く読者が創り上げる」新しい形態の新聞、ビスタニュース

人気ブログランキングへ
[PR]
by kabu-gion | 2009-06-03 17:57 | マーケット雑感

5日続伸~利食い売りに押される

今日の東京株式市場は続伸しました。


日経平均 9,704.31(+26.56)円
TOPIX 913.56(+1.04)
225先物(09/06) 9,710(+20)円


USD/JPY(15:30) 96.35円(みずほCBリファレンス)



・今日は一日中出かけており、相場をあまり見ていませんでした。


・雑感だけいえばダウが200ドル以上高くなって帰ってきたのに日経はあまり伸びないのが印象的といえばそれまでなんでしょうけど、さすがに1万円を射程に入れている相場付きですから当然それを前に利食い売りもでるのだろうというような感じですね。一気にはいかない感じですかね。GMの破綻の影響は中長期でボディーブローのように効いてくる話ですが、目先的には出尽くしなんでしょう。もうNYSE上場廃止となったようですしね。


・夕刻になってドル売りが来ていますね。ユーロは再度1.42ドル台に乗せてきました。ドル売りに拍車がかかるとインフレがテーマになっていきますから、この点が気がかりなところです。ガイトナーさんは中国で「ドルは長期にわたり主要準備通貨の座を維持すると予想」として中国サイドに配慮した感じですが、BRICs首脳会議で新たな国債準備通貨構想を討議する可能性という話もあってどうもきな臭い感じです。IMFのSDR(特別引き出し権)が具体的な準備通貨として検討される可能性もありますから、その際のドルの扱い方に関する論議には注視しなければいけないんでしょうね。


-------------------------------------------------------------------------------------


相場の極意を見極め、解説していく宮地塾罫線の中に現れる二段波動を相場観を高めることにより、正確に読み取っていく知識を身につけるために設立された、二段波動研究会
「多彩な執筆陣と本物を見抜く読者が創り上げる」新しい形態の新聞、ビスタニュース

人気ブログランキングへ
[PR]
by kabu-gion | 2009-06-02 19:40 | マーケット雑感

4日続伸~連日の年初来高値更新

今日の東京株式市場は続伸しました。


日経平均 9,677.75(+155.25)円
TOPIX 912.52(+14.61)
225先物(09/06) 9,690(+180)円


USD/JPY(15:30) 95.23円(みずほCBリファレンス)



・強いですね。


・NY市場。経済指標では1-3月GDP改定値が-5.7%となり速報値から上方修正、5月のシカゴPMIは34.9と前月の40.1よりも悪化、ミシガン大学消費者信頼感指数確報値は前月の60.1に対して68.7と強弱入り混じるものとなり、指数も序盤は小動きとなりました。しかし原油先物相場など商品市況が堅調に推移し、エネルギーや素材などが買われて上げ幅を拡大していきました。DJIAは96.53ドル高の8,500.33ドル、NASDAQは24.55高の1,774.33となりました。債券市場は堅調。1010億ドルの入札にも関わらず海外投資家の需要の底堅さが確認されたことやMBSの売り観測が出されなかったことから買い優勢の展開となりました。10年債利回りは3.46%(前日は3.61%)。外為市場ではドルが広範囲に売られる展開、ユーロはドルに対し1.41ドルを抜けるような展開となりました。


・東京株式市場・前場。寄り付き前の外資系証券の売買注文動向は、10社ベースで買い1710万株、売り1580万株、差引130万株の売り越し、金額9社ベースでは売り買い均衡との観測となりました。寄り付きは先物は変わらず近辺、現物は小幅安水準での始まりとなりました。その後は狭い範囲内でのもみ合いに終始するも資源関連のセクターが物色され、現物も切り返す展開となり、小幅高水準となりました。そして10時に5月の中国PMIが発表され、前月が53.5だったのに対して53.5となり、前月に比べ悪化はしたものの引き続き好不況の分かれ目である50を3か月連続で超えたことから買いが入り、先物で9,630円まで買い進まれていきました。その後も堅調な動きで高値圏でのもみ合いとなり、前場の取引を終えました。


a0120390_179922.gif



・後場。前引け後にGMがChapter11を申請すると発表されたのですが、アジア市場やGLOBEXの米株先物市場においてこれに対する反応は限定的、後場寄りも堅調推移の展開で始まりました。そして後場寄りまもなくから先物に買い物が入り、9,690円まであった後は狭い値幅でのレンジ相場となっていきました。13時台には、一時9,700円まで買い進まれていきましたが、売り指値も多く控えており、これを消化して騰がるだけの買いは続きませんでした。しかし、買いのニーズは強まる展開が続いていたこともあり、終日堅調な推移となっていきました。債券市場は続伸。米国債が買われていた流れを引き継ぎ、堅調な始まりとなりましたが、株高でやや値を削る展開となりました。JGBFは10銭高の136.51円。外為市場ではリスク志向からドルを売り高金利通貨などを買う動きが活発となりました。


・今日のところは中国のPMIが予想ほど悪くはならず、好不況の分かれ目である50をキープしたことが上げピッチを加速させた感があります。中国の経済指標は国家統計局が発表するものよりも民間の物流購買連合会のほうが信憑性が高いなどと言われたりしていますので、このPMIの数字、それを受けての上海高はストレートに効いたのでしょう。GMのChapter11に関しては材料出尽くしといった感じでした。


・テクニカル的には強気ですね。昨年のリーマンショックが起きて6,994円まで下落し、戻り相場が9,521円(11月2日)を抜けてきたことはチャート上では買いなんですよね。これはどういう意味するかといえば、日経平均が9,521円のネックラインを抜いたことから10月の6,994円と3月の7,021円でダブルボトムが確定したということになります。さらにはTOPIXも1年間の売買コストである200日移動線を抜いてきたことからこちらも強気シグナルと言えます。あとはTOPIXの10月・3月安値のネックラインである966.91を抜けていけばなおさらチャート形状は良くなります。当然、チャート形状が良くなったり、レンジブレイクが起こるようなことになればテクニカルで売買する短期筋の買いや売り方のストップロスも入るでしょうから、需給的にも引き締まるわけです。累積売買代金も薄いゾーンに入っていますから、ここから10,500円までは節目らしい節目がないのも先高観を強くさせている感じなのでしょう。


・ファンダメンタルズをみればいろいろな懸念材料が横たわっている以上、慎重に物事をみざるを得ないというところです。流動性相場ですから、悪材料を無視する習性があるのもわかりますけどね。GMの問題だって、Chapter11でとりあえず一区切りなんでしょうけど、マクロ経済に与える影響がこれから出てきますから、今後非常にナーバスになるのではないか?という感じなのでしょう。今後は再建のスピードが求められるのですが、やはり世界最大級の製造業が破綻したわけですから、当然雇用→消費支出というところへと跳ね返っていきます。従って、一時的に持ち直す兆しがある米経済を再度下押しする可能性だってありうるわけです。このあたりはロイターの「GM破たんで懸念される米経済への悪影響、日本勢の業績計画に狂いも」という記事に詳しく書かれています。先週末のシカゴPMIの数字も悪かったのはクライスラーの破綻が影響したことが背景にあったようですので、やはり短期的にはアク抜け材料として考えてもよいのでしょうが、中長期では雇用情勢の悪化がボディーブローとして効いてくるような気もしています。破綻処理に関しても債権債務関係が複雑で、クライスラーのように簡単にはいかないでしょうから、再建の道筋が長引けば長引くほどマクロへの波及は避けられないのだと思われます。


・ファンダメンタルズは悪くてもテクニカル的には良好な相場、どこまで綱引きが続いていくのでしょうか?これが6月相場の焦点だったりします。ドル安・債券安(長期金利高)・株高・商品高という構図がどこまで続いていくかがポイントでしょうね。これらの動きが昨年の今頃のデジャヴとして映るのは私だけでしょうか?


・明日は都合によりお休みをいただきます。

-------------------------------------------------------------------------------------


相場の極意を見極め、解説していく宮地塾
罫線の中に現れる二段波動を相場観を高めることにより、正確に読み取っていく知識を身につけるために設立された、二段波動研究会
「多彩な執筆陣と本物を見抜く読者が創り上げる」新しい形態の新聞、ビスタニュース

人気ブログランキングへ
[PR]
by kabu-gion | 2009-06-01 17:07 | マーケット雑感

三日続伸~年初来高値で引けピン

今日の東京株式市場は続伸しました。


日経平均 9,522.50(+71.11)円
TOPIX 897.91(+2.32)
225先物(09/06) 9,510(+60)円


USD/JPY(15:30) 96.72円(みずほCBリファレンス)



・強いですねが、上も重いです。


・NY市場。朝方発表された経済指標では新規失業保険申請件数が62.3万件、4月の耐久財受注は前月比1.9%といずれも市場予想を上回ってしっかりの寄り付きとなりました。しかし10時発表の4月新築住宅販売件数で前月比+0.3%となったものの、市場予想(+1.1%)よりは下回るものとなったことからややマイナスサイドでの展開もありましたが、7年債入札をきっかけに長期金利が低下したことから金融株、原油高からエネルギー株が物色されしっかりの引けとなりました。DJIAは103.78ドル高の8,403.80ドル、NASDAQは1,751.79となりました。債券市場は反発。7年債入札は応札倍率が2.26倍(過去3回の平均は2.3%)、外国中銀含む間接入札割合は33%(過去3回平均は33.2%)と内容としては好調とは言い難いものとなったものの、ここまで大きく売られてきた反動から安値拾いの買いが入る形となりました。10年債利回りは3.61%(前日は3.73%)。外為市場ではリスク志向から高金利通貨が買い進まれていく展開となりました。


・東京株式市場・前場寄り付き前の外資系証券の売買注文動向は、10社ベースで、売り2080万株、買い2090万株、差引10万株の買い越し、金額9社ベースでも買い越しとなりました。本日は月末ということもあり、経済指標が相次いで発表されました。


①4月失業率 +5.0%
②4月有効求人倍率 0.46倍
③4月コアCPI -0.1%
④4月鉱工業生産 +5.2%


このようになり、とりわけ注目された鉱工業生産指数は市場予想が+3.2%でしたのでサプライズとなりました。寄り付きは先物で9,500円で寄り付いた後9,440円まで伸び悩み、マイナスとプラスを行ったり来たりの展開で相変わらずの膠着相場が続いていきました。


a0120390_1921406.gif



・後場。後場寄りは前引けと変わらないところで寄り付いた後、一旦9,430円まで売られる場面がありましたが、コア銘柄に100億円単位のドレッシング買いが入るのではないかとの観測から14時40分過ぎから引き締まる動きとなり、現物も9,500円に乗せて、引けにMSCIリバランスが執行された影響からか高値引けとなり5月の相場を終えました。債券市場買い戻しから小幅高、JGBFは5銭高の136.41円。


・今日はようやく9,500円を抜けて引けましたが、終日重だるい相場だったですね。引け間際に先物に大口買いが入って現物にもバスケット買いが入って引き締まって年初来高値で引けピンで5月相場をフィニッシュさせました。まぁ、米国債が落ち着いて長期金利が下がってくれたのがヤレヤレという感じでした。7年債の入札なんて応札倍率だったりとか間接入札割合だって低調だった感は否めませんが、とりあえず過去最大規模の米国債入札週を乗り切ったということでアク抜け感につながったのでしょうね。


月末の経済指標については「斑色」という感じでしょうか。鉱工業生産からみる生産状況は「V字」に近いのかもしれない、という印象を持ちました。低空飛行は余儀なくされないのでしょうけれど、在庫も一段減っており、製造工業生産予測調査でも5月は+8.8%、6月は+2.7%となっており、楽観しすぎるきらいはあるのかもしれませんが、ポジティブに捉えたいところなのかもしれません。半面で失業率は遅行性があるので参考程度にしたいのですが、有効求人倍率が0.5倍を割ってきたのはやはりネガティブですね。ハローワークに行ったとして2人に1社もないわけですから、雇用情勢はかなり深刻といわざるを得ません。当然この国は輸出依存が強いですが、個人消費支出も結構GDPに占める割合は大きいですので雇用の低下が消費支出を抑えかねないという点においては内需不振が今後も継続するのかな?という感じです。


・今月もお疲れさまでした。良い週末をお過ごしください。

-------------------------------------------------------------------------------------


罫線の中に現れる二段波動を相場観を高めることにより、正確に読み取っていく知識を身につけるために設立された、二段波動研究会

「多彩な執筆陣と本物を見抜く読者が創り上げる」新しい形態の新聞、ビスタニュース

人気ブログランキングへ
[PR]
by kabu-gion | 2009-05-29 19:23 | マーケット雑感

続伸~底堅い相場

今日の東京株式市場は続伸しました。


日経平均 9,451.72(+12.62)円
TOPIX 895.59(+2.74)
225先物(09/06) 9,450(+20)円


USD/JPY(15:30) 96.66円(みずほCBリファレンス)



・妙に底堅い相場でした。


・NY市場。朝方発表された中古住宅販売件数は前月比+2.9%の年率468万件と市場予想を上回るものとなりましたが、同時に発表された3月のFHFA住宅価格指数が前月比-1.1となったことから住宅建設のDRホートンやレナーなどが売られました。また、FDICによると問題銀行は21%増加の305行に達したと発表、金融株も下げを強めました。そして米国債が売られ、10年債利回りが上昇していくと広範の銘柄が売り込まれ、下げ幅を加速していきました。DJIAは173.47ドル安の8,300.02ドル、NASDAQは19.35安の1,731.08となりました。債券市場は続落。5年債入札は応札倍率が2.32倍(過去10回平均2.17倍)、外国中銀含む間接入札の割合は44.2%(過去10回平均は32.4%)となり、好調とはなったもののセカンダリーで売りが膨らんでしまったことから他の年限でも幅広い売りが出されました。10年債利回りは3.73%(前日は3.54%)。外為市場では金融危機が最悪から脱したとの見方からポンドが買われ、7か月ぶりに1.6ドルを超えていきました。


・東京株式市場・前場。寄り付き前の外資系証券の売買注文動向は、10社ベースで売り1550万株、買い2070万株、差引520万株の買い越し、金額9社ベースでも買い越し観測となりました。寄り付きは売り気配で始まり、9,360円で寄り付いた後は買い優勢の展開となり、9,450円のあたりまで買われ、指数も切り返していきました。その後は9,440円を挟んだところでの膠着相場となっていきましたが、ドル円が96円方向に向かっていることも支援材料となりました。


a0120390_16505139.gif



・後場。後場寄りは前引けとあまり変わらないところで寄り付いた後やや買い優勢の展開となり、日中高値を更新し13時過ぎに一時9,500円の節目にタッチする場面もありました。しかし、相変わらずこのレベルでは売り指値も目立つ展開となり、上値は限られました。その後は9,500円を目前としたところでの一進一退の展開となっていきました。引けではややインデックス売りに押されるも、小幅続伸で取引を終えました。債券市場は米国債が売られた流れを受け継いで債先売り/株先買いの流れもあり下落幅を広げる場面もありましたが現物債が1.5%を付けた後は買い戻し優勢となり、結局JGBFは変わらずの136.36円。外為市場ではストップロスを巻き込みながらドル円が97円台まで駆け上がっていく展開となりました。


・今日のところは安くなるのかな?という感じでしたが、ドル円が日中で95円台前半から96円台後半まで一気に騰がっていきましたので輸出株中心に押し目を買う動きが活発だった感じですね。あとはCTAが債先売り/株先買いを行っていたことも支援材料となっていました。まぁ、日本の場合は金利の絶対水準が低いですから長期金利が上昇してクラウディング・アウトの懸念から株が下がってしまうようなこともなく、という感じなんでしょうね。実際入っているのかはわかりませんが月末のドレッシング期待も押し上げる要因ともなったのかなぁ、という感じでしょうか。


・投資主体別売買動向。


a0120390_16494751.gif



個人が買っています。ほぼ一手買いの構図のようにみえます。ただ、現物では売り越しているものの225先物で外国人は907億円買い越していますので、実質的には外国人と個人の買いという感じになります。外国人は先物を買っていますので、主力株への買いを行っているというイメージがあるわけですが、個人は中小型株、とりわけマザーズとかの新興市場にマネーを振り向けているようです。個人のリスク資産へのマネーの振り向けということを考えれば悪い話ではありません。ただ、回転が効いていくかどうか?という点において注視していかざるを得ないところなのだと思われます。


-------------------------------------------------------------------------------------


罫線の中に現れる二段波動を相場観を高めることにより、正確に読み取っていく知識を身につけるために設立された、二段波動研究会

「多彩な執筆陣と本物を見抜く読者が創り上げる」新しい形態の新聞、ビスタニュース

人気ブログランキングへ
[PR]
by kabu-gion | 2009-05-28 16:51 | マーケット雑感

反発~上昇力には乏しい相場も200日線はクリア

今日の東京株式市場は反発しました。


日経平均 9,438.77(+127.96)円
TOPIX 892.85(+9.08)
225先物(09/06) 9,430(+90)円


USD/JPY 95.26円(みずほCBリファレンス)



・今日のところは先物の日中取引をみると上下90円の動きだったのですよね。


・NY市場。朝方は3月のS&Pケース・シラー住宅価格指数が予想を下回ったことから小幅安で始まったものの、モルガン・スタンレーがアップルについてiPhoneの需要が過小評価されているとして投資判断を「オーバーウエイト」としたことからハイテク主導で切り返しました。そして5月のコンファレンスボード消費者信頼感指数が54.9(前月は40.8)となり、市場予想の42.0を大きく上回り、2003年4月以来の大きな伸びとなったことがポジティブ・サプライズとなり、急伸していく展開となり、上げ幅は200ドルを超える場面もありました。DJIAは196.17ドル高の8,473.49ドル、NASDAQは58.42高の1,750.42となりました。債券市場は長期債が軟調。2年債入札は応札倍率が2.94倍(過去10回平均が2.43倍)、海外中銀を含む間接入札の割合は54.4%となり順調な入札となったもののコンファレンスボード消費者信頼感指数の上振れによる株高が圧迫要因となりました。10年債利回りは3.54%(前日は3.44%)。外為市場ではやや方向感に欠ける展開、ユーロに利食い売りも出されましたが、株高で持ち直しの動きとなりました。


・東京株式市場・前場。寄り付き前の外資系証券の売買注文動向は、10社ベースで売り1320万株、買い1760万株、差引440万株の買い越し、金額9社ベースでも買い越しとの観測となりました。寄り付き前に4月の貿易統計が発表され、貿易収支は市場予想575億円の赤字に対して690億円の黒字となりました。寄り付きは買い気配スタート、9,460円で始まった後9,480円まで買い進まれる場面までありましたが、先物の9,500円近辺の売り指値が相当厚く、戻り売りへの警戒感もあって9,450円近辺での売り買いが交錯するような展開となりました。結局9,480円を付けた後は上下30円ほどの値幅に終始する展開となりました。


a0120390_1651750.gif



・後場。外為市場でドル円が堅調に推移していたことやアジア市場も概ね堅調ということもあり、買い優勢の展開で始まった後、節目の9,500円まで買い進まれる場面がありました。しかし、戻り売りの圧力は依然として大きく、その後はTOPIX型に売りが出されて前場のレンジの中心である9,450円を挟んでの小動きの展開となりました。この動きは終盤まで続きましたが、引け間際にはやや利食い売りに押される展開で安値圏に推移する場面もありましたが、大引けはそこからはやや値を戻して取引を終了しました。債券市場は株高や貿易収支で2カ月連続で輸出が伸びたこと、さらには世界的な債券安の流れから売り先行、大幅安に先物は昨年の10月の安値を付ける場面もありJGBFは46銭安の136.36円。外為市場は本邦投信設定が相次いだことを受けドル円が堅調に推移し95.50円近辺まで買い進まれる場面がありました。


・今日のところは昨日の4つの材料(S&Pケース・シラー住宅価格指数・2年債入札・GM・国連安保理)を無難にこなす、という以上にCB消費者信頼感指数がポジティブ・サプライズになってしまったという感じでNYが大幅高で終わってギャップアップで始まってその後は横ばいでしたが、妙に上値が重かったのは否めませんでした。上値が重かったのは、戻り待ちの売りや利益確定売りが相当程度あったということなんでしょう。先安感という感じではないんでしょうけど、後場からTOPIXの現先のスプレッドが逆鞘になっていて、裁定解消売りも出されていたことから結局全般相場の圧迫要因として作用した感が強いですね。


TOPIX現先のスプレッド


a0120390_16512787.gif



・米債の入札について。詳細な2年債の結果についてはまつよしさんが書かれていますのでそちらを参照してください。個人的に「2年債こそが」無難だった、というのはうなずけます。米債の最大の保有者である中国は長期債よりも年限の短い債券に資金を移しているようですから、2年物であれば当然買いが入るのでしょう。従って海外中銀による間接応札割合が54.4%になったわけで、好調な入札結果だったということがいえるのです。そして入札結果を裏返して考えてみると、年限の長いものは2年債の入札が好調だったにも関わらず軟調に推移していたわけですから、余計に今日以降の入札結果には注視していかなければならないのではないか?と思われます。


・長期債の利回り上昇による米国債のイールドカーブのスティープ化というのは、短期で調達して長期で運用する銀行にとっては利鞘を得るチャンスなのですが、半面で住宅ローン金利などいろいろな市場金利が上昇してしまうのは困るというのはこのブログでも何度か書きましたし、ロイターの「FRB、イールドカーブのスティープ化でジレンマに陥る可能性」にも書かれている通りです。足元は住宅価格がまだ下がっており、デフレ色が強い中で将来のインフレ期待から金利が上昇してしまう現状ってあまりいいイメージはありません。要は担保価値が下がってきているのに安い金利でローンの借り換えが効かないとなると、住宅ローンを抱えている人にとっては困った話です。


・さらには長期金利の上昇はインフレ期待が根底にあるわけですので当然その国の通貨は売られやすくなりますから、輸出に頼らざるを得ないままの日本経済にも跳ね返ってきます。また、商品も足元騰がってきていますから、いずれコストプッシュへの懸念も強くさせます。こういった状況が昨年のように繰り返されるなら再度経済を疲弊させる可能性もあってその反動も気にしなければいけないのかな?という感じなんでしょう。本当にそういう意味ではFRBはジレンマに陥ったなぁ、という気がしています。マネーのリスク志向という意味では決して悪い話ではないのでしょうけど、その揺り戻しに警戒しなければ、とも思われます。

-------------------------------------------------------------------------------------


罫線の中に現れる二段波動を相場観を高めることにより、正確に読み取っていく知識を身につけるために設立された、二段波動研究会

「多彩な執筆陣と本物を見抜く読者が創り上げる」新しい形態の新聞、ビスタニュース

人気ブログランキングへ
[PR]
by kabu-gion | 2009-05-27 16:53 | マーケット雑感