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反発~日本売り!?

今日の東京株式市場は反発しました。


日経平均 7,556.65(+23.21)円
TOPIX 751.59(+2.33)
225先物 7,570(-20)円


USD/JPY(15:30) 93.47円(みずほCBリファレンス)



・日本売りで円安に振れて自動車が買われる構図って!?


・NY市場。株価指数はまちまち。朝方発表された12月の住宅着工件数は前月比年率-16.8%となり、統計以来過去最大の落ち込み、さらには鉱工業生産も前月比-1.8%といずれも予想を下回るものとなりました。一方でオバマ大統領が住宅支援策を発表。最大2750億ドルの政府資金を拠出し、900万世帯を救済するとの支援材料から強弱観対立し方向感ない展開。終盤に発表されたFOMC議事録では今年最大-1.3%のマイナス成長となる見込みとなり、米経済のリセッション長期化懸念も燻り上値を重くしました。DJIAは3ドル高、SP500・NASDAQは小幅続落。債券市場はFOMC議事録において米国債を買い入れる姿勢を見送り、来週実施する2年債・5年債・7年債の入札規模が総額で970億ドルになるとの見方から30年債中心に下落。10年債利回りは2.75%(前日は2.65%)。


・東京市場、前場。寄り付き前の外資系動向は、11社ベースで売り2170万株、買い1930万株、差引740万株の売り越し、金額9社ベースでも売り越しとの観測。寄り付きは輸出関連を中心に買い戻しが入って高く始まり、現物は一時100円を超える上げ幅となりました。しかし、買いは続かず、ヘッジファンドの解約売り観測が流れると急速に上げ幅縮小。一時先物で7,530円まで売られ現物も3.12円高。外為市場では仲値(三菱東京UFJ銀:93.75円)での輸出筋の売りから値を重くし、93円台中盤での取引となりました。

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・後場。225先物で7,600円で寄り付いた後は小動き。欧州系の売り観測も流れ、伸び悩む展開。膠着ムードも漂い、ここのところの後場を象徴するような値動き。アジアやGLOBEXも小動きで手がかり材料に掛ける展開の中で次第に見送りムード。そして13時50分過ぎに、日銀金融政策決定会合が終わり、金融政策が発表されました。政策金利の無担保コールオーバーナイト金利の誘導目標を0.10%に据え置くと決定しました。これを受けて短国買い切りオペ増額を行わなかったことでJGBFが売りで対応、ドル円もやや売りで対応も株式市場は無反応。「利下げ」というサプライズは無かったので買いを見送ったというのが本音かもしれません。結局引けまでレンジ相場が継続し、小反発で取引を終了しました。JGBFは1銭高の139.65円。引け後の欧州早朝に発表されたBNPパリバの10-12月期決算は13.7億ユーロの赤字、ほぼ予想通り。


・日銀の金融政策決定会合は利下げなし、予想通りでした。ポイントは、


①政策金利の無担保コールオーバーナイト金利の誘導目標を0.10%に据え置く(全員一致)。
②社債の買い入れはシングルA格以上で総額は1兆円。
③CPの買い入れの期限を9月末までに延長する。
④企業金融支援特別オペを強化、期間3ヶ月のやや眺めの資金を低利、安定的に供給。
⑤短国の買い切りオペ増額は実現せず


こういったところです。そして日銀の経済見通しは以下の通り(詳細はBOJのサイト参照)。


わが国の経済情勢をみると、海外経済の減速により輸出が大幅に減少していることに加え、企業収益や家計の雇用・所得環境が悪化する中で、内需も弱まっている。金融環境をみると、厳しい状態が続いている。これらを背景に、わが国の景気は大幅に悪化しており、当面、悪化を続ける可能性が高い。物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、石油製品価格の下落や食料品価格の落ち着きを反映して足もと低下しており、春頃にかけては、需給バランスの悪化も加わって、マイナスになっていくとみられる。景気・物価の先行きについては、2010 年度までの中心的な見通しとしては、中長期的な成長期待やインフレ予想が大きく変化しないもとで、2009 年度後半以降、国際金融資本市場が落ち着きを取り戻し、海外経済が減速局面を脱するにつれ、わが国経済も持ち直し、物価の下落幅も縮小していく姿が想定される。こうした下で、見通し期間の後半には、物価安定のもとでの持続的成長経路へ復していく展望が拓けるとみられるものの、このような見通しを巡る不確実性は高い。


リスク要因をみると、世界的な金融情勢や海外経済の動向次第では、わが国の景気が下振れるリスクがあることに注意する必要がある。また、企業の中長期的な成長期待が低下し、設備や雇用の調整圧力が高まることを通じて、国内民間需要が一層下振れるリスクもある。金融環境が厳しさを増す場合には、金融面から実体経済への下押し圧力が高まり、金融と実体経済の負の相乗作用が強まる可能性がある。物価面では、景気の下振れリスクが顕在化した場合や国際商品市況が下落した場合には、物価上昇率が一段と低下する可能性もある。この場合、企業や家計の中長期的なインフレ予想が下振れるリスクに注意する必要がある。



それを踏まえて社債の買い入れやCP買い入れ延長、企業金融支援特別オペの実施など、企業の資金繰り対策に重点が置かれている感じです。この点は現状のGDPにおける設備投資の大幅減に対応を講ずる、という形。反面で国債買い切り増額など、米国同様、債券の需給緩和懸念を払拭出来なかったのは残念。政府が景気対策で積極財政を講ずる政策を打ち出している以上、国債増発でインフレ期待を招き長期金利が上昇するのは政府に対しても、民間に対しても資金調達を圧迫させるわけで、この点はもう少し配慮の余地があったのではないかと思われます。まぁ、今日の日経の朝刊で編集委員がわざわざこのタイミングに紙面で提言を行っているにもかかわらずスルーされた格好でもあったりしますね。


・投資主体別売買動向。相変わらず外国人売り、信託(≒年金)買いですね。


投資主体別売買動向(出所:東証)

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先週とほぼ同じような構図。信託の一手買い。ただ、8,000円割れのところだったり、7,600円台であったり、そんなところで結構な額を買い付けているので逆に上値の圧迫要因を作ったのかもしれません。年金は長期張りではなく、アセットアロケーション戦略で動いていきますので、株式がアンダーウエイトになれば機械的に買い入れるものの、上値でオーバーウエイト状態になれば売る主体で逆張りになりがち。おそらくは3月末までこういった手口がみられるのでしょう。


・外国人は日本売り。対内債券投資をみても同じような感じ。GDPやら政局やら、混迷深まるドメスティックの状況に見切りをつけているわけです。いつの間にかリスク回避の円買いなんて聞かれなくなりました。本邦のトリプル安シナリオが頭から抜けきらないのがここのところ続いています。従ってこの円安は「悪い円安」の部類に入ります。とはいえ、他の通貨が積極的に買われるわけでもなく、当面は1,000ドル間近の金相場あたりがホットなのかもしれませんね。

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by kabu-gion | 2009-02-19 17:18 | マーケット雑感

失望感~物足りない金融安定化策

金融安定化策がガイトナー米財務長官から公表されました。概要は、


・金融機関に包括的な資産査定を実施、必要なら貸し出し増加を条件に資本注入
・財務省、FRBなどが設立する官民投資ファンドで最大1兆ドルの不良債権買い取り
・個人・企業向け融資促進へTALFの枠を1兆ドルに拡大
・住宅ローンの返済負担軽減と金利引下げへ新たな対策


というものです。市場も個人的にもこの二番目のバッド・アセットを買い取る「1兆ドル」という数字は少ないと受け止めました(TALF枠で合計2兆ドルでも少ない)。NYの株式のトレーダーもヘッドラインの数字を見て「3兆ドル」で無かったので売りのボタンを押したということは容易に推察できます。民間からどうやってカネ持ってくるんだ?という疑問も拭い去ることが出来なかったわけで、市場に不信感が漂い、投げが出る始末。DJIAは構成30銘柄全て安く、381ドル安の下げを演じてしまいました。


とにかくこの間も書きましたが、市場から満額回答が得られなければ催促相場をやってしまうのは致し方が無いわけでして、猜疑心から強烈な失望感を抱いてしまったことになり、その修復は難しくなることはいうまでも無いところです。結局これで時価会計を凍結してしまえば、単なる問題の先送りにしかみえないわけです。



さらに後々思えばTALFの枠を1兆ドルに引き上げる、適格証券をRMBS、CMBSに拡大する、というのは今さらになって、という感も強いです。


TALFは昨年の3月、リーマンもベアーも潰れる前の、いわゆるモノライン騒動の時に、クレジット・クランチを防ぐ目的で作られたものなのであって、現状この枠を大きくしてCMBSなどを適格担保に入れて、資金調達して、それで資金が市中で回っていくだけの「信用」ってものがあるのかどうかも疑問ですね。銀行の資金繰りを改善させる程度にしかなりません。設立当時のTALFのスキームは以下の表の通りです(TALFが発表された時にはこれでやっと、という思いがあったのですよね、懐かしい)。

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これをRMBS、CMBSを含めるようにして最大1兆ドルにするというのが昨日発表された新たなTALF活用案です。


債券はクォータリー・リファンディングが始まり、初日の3年債入札の応札倍率は2.67倍と前回を大きく上回りました。旺盛な需要が確認されたとの指摘もあったようです。株式がこれだけ売られている中では逃避買いも誘いやすく地合は相当良かった、ということでしょうね。


皮肉にもこのような結果で「金利が下がってくれた」、というのが昨晩のガイトナー長官の論功だったわけです。


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by kabu-gion | 2009-02-11 09:46 | マーケット雑感

抱き線~マーケットが抱いた猜疑心

今日の東京株式市場は反落しました。


日経平均 7,969.03(-107.59)円
TOPIX 778.90(-11.94)
225先物(09/03) 7,910(-150)円


USD/JPY(15:30) 91.07円(みずほCBリファレンス)


・NY市場。寄り前に発表された1月の雇用統計では、非農業部門雇用者数が市場予想を下回る59.8万人減少、失業率は7.6%。しかし、この程度なら織り込み済みというところもあり、金融安定化策を9日に公表する(10日に延期)ことを控えて金融株に買い戻し。バンカメが26.7%高、JPモルガンが19.64%高、シティが10.76%高。また雇用統計の中身の悪さから景気刺激策への期待も広がり、全般相場を押し上げる材料となりました。DJIAは217ドル高、CME225先物は8,390円。一方で景気刺激策で多額の財政負担が見込まれることから債券は売り、一時10年債利回りが3%台まで上昇する場面もありました。


・東京市場・前場。外資系動向は11社で売り2040万、買い1530万、差引530万株の売り越し、金額9社も売り。12月機械受注は予想を上回る-1.7%、1-3月見通しは+4.1%。但し、10-12月トータルでは落ち込みが大きくSGXでの反応は限定的。寄り付きは買い気配スタート。8,200円台を回復したものの、上値を買い上げる主体はおらず、早朝にニュースで出された、金融安定化策についてガイトナー財務長官による公表が一日遅れたこと、さらに民間資金も募り、規模などもそれ程大きいものにはならないのではないか?との見方から次第に戻り売りや失望めいた売りから上げ幅縮小。前場の安値圏での引けとなりました。

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・後場。8,100円を割り込み、8,050円まで売られる場面があり、TOPIXが後場寄り後マイナス、225も12時48分にマイナスに転じたものの、その後は8,100円挟んでの展開となったものの、内需系に幅広く売りが出され、一部のハイテクも朝高後値を消していく展開の中、14時20分あたりから指数も下げ幅拡大、8,000円割れが視野に入る展開、引け間際はこの水準での推移、しかし、大引けは安値引けとなりました。ドル円は朝方から1円も値を下げ、クロス円も次第安。本邦輸出筋とみられる売りや朝方買い付いた向きの投げも重なり91円割れまでありました。


・やはり昨日も書いたとおり気になるのは米債動向で、四半期定例入札(クォータリー・リファンディング)を控えて金利上昇のバイアスが掛かりやすく、それが為替相場なり株式相場なりを揺るがしていく可能性があるな、相場的には下手したらトリプル安への懸念も足元強いです。


米債のイールドカーブ(出所:FRB)

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・現状では当然、「悪い金利上昇」。企業活動にマイナスになったりするなど経済全般を冷やしかねないのは当然のことなのですが、最も気になるのはこの金利上昇がモーケージ金利に波及して、借り換えが上手くいかず、住宅ローンの支払いが滞り、住宅差し押さえが起きかねないこと。これはマクロ経済の問題ではなく、金融の問題であることを意識すべきで、住宅ローン債権を大量に持っている金融機関にとってそれは新たな不良資産拡大の種になるのです。そうすれば金融株への売りバイアスとして掛かるでしょうし、金融機関の経営を一段と圧迫させ、金融危機が一層深刻化してしまいかねないリスクがあります。それを防ぐのが昨日書いたとおり金融当局(FRB)の債券買い取りによる債券市場の需給改善です。昨日も書いたとおり、いつ、どのレートで買い取りを行うのか、ここが最大の焦点となります。


米モーケージ金利(出所:FRB)

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・あとは、猜疑心を抱かせたマーケットを如何に納得させるか、これはガイトナー財務長官の仕事ですね。市場の猜疑心から催促相場を招かせてしまうのか、それを打ち消せるのか、いきなりガイトナー長官はその手腕が試されている形です。今日は抱き線。期待先行で買い付いた買い方の失望売りから投げが出されて前日の足を完全否定した形。猜疑心で収まっておればまだ修復可能ですが、不信感の増大はやがていろいろな期待をぶち壊していきます。従って壊れないうちに市場の猜疑心を解いていけるのか、それが問われているのかも知れません。


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by kabu-gion | 2009-02-09 18:02 | マーケット雑感